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開発者に聞く、“お化け探知機”の正しい使い方(後編)(3/3 ページ)

いくつもの仮説、そして膨大なデータ集計をマジに行い形となった「ゴーストレーダーUSBメモリー」。マニュアルでは記載しきれなかったという、ある意味“正しい”使い方をいくつか聞いてみた。

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月齢+午前0時に合わせる“儀式”、実は重要

 体の超常現象への仮説となっている主なポイントとして、1点は先ほどの空間への影響や変化、もう1点に身体的な変化があります。

ITmedia 身体的変化というと……いわゆる「背筋も凍る」とか「手に汗握る」「身の毛がよだつ」とかですか。

越田 まさにそうですね。一般的にそのような状態になると、体は緊張し、発汗します。この2点を総合的に検知しています。ちなみに温度センサー確認モードは、このうち微妙な温度の変化をチェックできるものです。

ITmedia ただ、この身体的な変化の具合というのは、人によってまちまちではないのですか。

河原 ええ、そのためこの部分はかなりこだわっています。ゴーストレーダーの初期起動には、結構な“儀式”を必要としている(注:生年月日に対する月齢表に沿って、その月齢と同じ直近の日の午前0時にリセット起動する)わけですが、これは単なる雰囲気作りではなく、これら変化を時間軸でも計測するようにしているためです。

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たとえば1975年12月3日生まれだとすると、この日の月齢は「3」。この月齢「3」となるの直近の日午前0時にリセット起動する。適当に午前0時に合わせてもよいとあるが、どうせならこだわりたい

 検知した変化が、直近5秒間を1つのパラメータとして設定し「一時的にぐわっ」と出たのか「じわじわ」出たのか、といったことや、それに対して5分前の直近5秒間はどうだったのかといったことを比べて、それぞれの平均値やピーク、変化量を判断する仕組みになっているのです。

 さらにもう1つ、仮説に基づき「丑三つ時」や「満月の夜」といったことも判断材料として計測しています。

 ……云々1時間。

ITmedia な、なるほど。もうおなかいっぱいです。

河原・越田 思いつきがマジで形になった、いわゆるソリッドアライアンスの結晶です。発売開始とともにユーザー投稿の受け付けも開始しました。進化モデルを出すとなると、さらに多くの測定サンプルが必要。いただける投稿により、さらに進化したモデルが出せるかもしれません。どうか私らのマジメなおバカにもっと付き合ってくださいよ。


 2002年7月の同社設立以前より始まったというこのプロジェクト、2005年4月の発売まで約3年も計測を繰り返し、仮説を立て、開発をしてきた結晶が「ゴーストレーダー」である。

 ただし、ごく一般的に見ると単なるジョークグッズであることもこれまた事実だ。このことは同社の性格を言い表すのにしごく容易なことでもある。

 「ださかっこいい――当社をこう言ってください」(河原)。

 ぴっぴっぴっ……社内で鳴り響く計測音。きょうも私はその機能の深い意味や使い方を編集部メンバーに説くたびに、そんなソリッドアライアンスの情熱など理解できない奴らから白い目で見られている。

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