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きょうは「無印」GeForce 6600のNVIDIA SLIでベンチを回して梅雨空を見上げてみたグラフィックスカード(1/2 ページ)

今まで「NVIDIA SLIはハイエンドユーザーが対象。バリューレンジのGPUではサポートしない」という姿勢だったNVIDIAがそのバリューレンジGPUである「無印」GeForce 6600でもNVIDIA SLIを解禁。低クロックのGPUでいかほどの効果を発揮するのか検証した。

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 GeForce 7800 GTXの発表と同時にNVIDIAからリリースされたグラフィックスドライバ「ForceWare 77.72」は、GeForce 7800 GTXへの対応やNVIDIA SLIのパフォーマンスアップのためにゲームタイトルごとにチューニングされたNVIDIA プロファイルの実装などが盛り込まれている。

 しかし、そのほかに地味な機能ながら「PCパーツの購入資金を調達するのに四苦八苦」というユーザーが注目したい「無印GeForce 6600でもNVIDIA SLIを有効にする」機能も今回新たにサポートされた。

 GeForce 6600シリーズは、GeForce 6シリーズのミドルレンジラインアップとして用意されたGPUで、上位モデルのGeForce 6600GTと下位モデルのGeForce 6600がラインアップとして用意されている。GeForce 6600GTとGeForce 6600の違いはコアクロックが前者500MHzに対して300MHz。メモリクロックが前者1GHzに対して後者500〜600MHz(パーツベンダーによって違いあり)といった動作クロックが挙げられる。サポートするAPIやPixelパイプラインなどの内部構成は両者同じである。

 GeForce 6600を搭載したグラフィックスカードのほとんどはNVIDIA SLIのためのブリッジチップコネクタを有していない。しかし、GPU内部にはそのためのコントローラとインタフェースが設けられているので、チップの性能としてはNVIDIA SLIに対応できる能力を持つ。

 昨年まで「GeForce 6600でSLIに対応しないのは、技術的な理由ではなくマーケティング的にGeFore 6600 GTとの差別化を図るため」と説明していたNVIDIAが、今になってForceWare 77.72以降のドライバで無印GeForce 6600でもNVIDIA SLIを解禁した理由は「799ドル以下の低価格なメインストリームPCでもNVIDIA SLIを利用できるようにするため」とそのニュースリリースで述べている。

 とはいうものの、PCパーツベンダーやパーツショップの関係者のなかには、無印GeForce 6600によるNVIDIA SLIの有効性についていろいろと議論も出ているようだ。実際のところどうなのだろうか。少ない予算で「意味のある」3D性能を手にできるのか。それともGeForce 6シリーズの上位モデルを1枚買うほうが手堅いのか。そのあたりのコストパフォーマンスをミドルレンジのCPUを基幹としたパーツ構成のシステムで検証してみよう。

 なお、今回「無印GeForce 6600」搭載グラフィックスカードの代表として、先日行われたGeForce 7800GTXの国内発表会でMSIが展示していたファンレスカード「NX6600-VTD256EH」を取り上げた。静音性能を重視するユーザーにとって、相反する高い3Dグラフィックス性能をどれだけ実現してくれるのか、気になるカードである。


今回使った無印GeForce 6600搭載グラフィックスカードはMSIの「NX6600-VTD256EH」。低クロック動作のファンレスカードと言うことで静音性能重視ユーザーに喜ばれるカードだが、しかし、発生する熱は重負荷時で摂氏65〜68度と高い。2枚差すと発生する熱量も2倍になるということを注意しておかなければならない


このように、ForceWare 77.72からは無印GeForce 6600でもNVIDIA SLIがEnableにできるようになった

ベンチマークシステム環境
CPUAthlon 64 3500+
マザーボードASUS A8N-SLI
メモリPC3200/512MB×2ch
HDDST3160023AS
OSWindows XP Professional +SP2
ForceWare77.72


3DMark05 Score


3DMark03 Score
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