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iTunes連携からSamba導入まで──挑戦者「白箱」をぷちHackしてみた(後編)LAN TankにSamba導入(2/4 ページ)

「LAN Tank」は、難易度もやや高いがそれだけ“遊べる”HDD型のファイル&ストリーミング・サーバ。前編では組み込みから標準で搭載される基本機能を試したが、後編ではiTunesと連携させたり、より便利に活用できるようにする「ぷちHack」の一例として、Sambaをイチから導入してみよう。

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それでも「Samba」だけは入れたい、いくつかの理由──それは転送速度と利便性

 LAN Tankは、基本的にはLinuxによるBOX型マシンだが、初期状態でメディアサーバとして動作するアプリケーションが備わっているのは魅力の1つ。メディアサーバとして利用するだけなら基本的にはTCP/IP関連の設定ができる知識だけあれば扱える。ファイルサーバとしてもWebDAVやFTPを利用すればファイルの読み書きも行える。

 しかし初期状態ではいくつかの課題もある。まずWebDAVでのファイル読み書き速度が実質30Mbps程度の速度しか出ないことと、1Gバイトを超えるファイルを転送できないことだ。

 速度面はともかくとして、MPEG-2ファイルを扱いたい場合には最大1Gバイトの制限はかなり痛い。また標準では名前解決ができないため、事実上はプライベートIPアドレスを固定して運用せざるをえないのも初期の難点の1つに挙げられるだろう(編集部注:下記のSamba導入以外にも、Windows 2000/XP環境のユーザーであれば、IPネットワーク上のコンピュータやデバイスなどを自動的に検出するサービス(プログラム)である、アップルコンピュータ「bonjour」導入により、「http://lantank.local./」にて検出が可能、固定のURLにて利用できるようになります)

 これらの問題は、Sambaを導入することでほぼ解決する。Samba導入によりWindowsから共有ドライブとしてのアクセスが可能になり、ファイルサイズの制限もなくなる。WebDAVで1つファイル転送をするたびに発生する待ち時間もなくなり、転送速度もまったく同じマシン/ネットワーク構成で50Mから60Mbpsと、実質のファイル転送速度は3倍程度まで引きあがる。

 さらにたとえば「LANTANK」といったネットワーク名でのアクセスが可能になる。設定画面も「http://lantank」といった形で呼び出しも可能で、DHCPクライアントとしての運用にも難がなくなるメリットがある。

 ではSamba導入していこう。Sambaの詳細はこちらを参照していただくとして、ここでは詳細には触れないが、作業そのものはさほど時間はかからない。作業を列挙すると以下のようになる。

Samba導入の手順

  • telnetで「LAN Tank」にログイン

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telnetにてログインする。画像ではTeraTermを使っているが、コマンドプロンプトから作業してもよい。筆者環境でLAN Tankに割り当てた「192.168.108.240」にアクセスしているので別途置き換えて欲しい。ログインプロンプトが表示されるまでかなり時間がかかる場合があるので注意
  • 既定のアカウントでログインし、suコマンドでroot権限に移行する

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  • DNSサーバアドレス設定を確認

 ブラウザからの設定画面で設定したDNSサーバアドレスがきちんと設定されていることを確認する。設定されていない場合は、テキストエディタ viで正しい記述に修正する。Webツールの設定画面では正常に設定できず、DNSサーバアドレスの設定がうまく反映されない場合があるからだ。viでファイルを開き、該当箇所を修正し、[:wq]と入力すると保存して閉じる。

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viでresolv.confという設定ファイルを編集している画面。筆者環境ではWebツールでうまく設定できていなかったので、上にある方のnameserver部分を正しいDNSサーバアドレス記述に書き換える
  • sources.listを修正する

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このように「sources.list」ファイルに記述されている行頭の「#」を削除し保存する

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