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写真を思う存分楽しみたいのなら、良いディスプレイを正しく使おう“画質”にこだわるデジカメユーザーのための液晶ディスプレイ術:実践編(3/4 ページ)

前編・後編と2回にわたって掲載してきた「“画質”にこだわるデジカメユーザーのための液晶ディスプレイ術」。連載の締めは、製品レビューや撮影テクニック紹介を数多く手がける第一線デジカメライターの荻窪圭氏にご登場いただき、「写真と液晶ディスプレイとカラーマネジメントの関係」を語ってもらった。

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より正確な色を出したいときはキャリブレートしよう

 もっと正確な色を求めたい人は「キャリブレータ」を使おう。家で複数台のパソコンを使っている人、SOHOなどで1枚の画像を複数の人がチェックする場合など、色をしっかり管理したいときは必須だ。1台のパソコンに2台のディスプレイをつないでデュアルにして使っている人も、2台の色をしっかりと合わせるにはキャリブレータが必要だ。

 キャリブレータはディスプレイにいろんな色を表示させてその色を専用の機器で計測し、それに合わせてディスプレイのプロファイルを作成する装置だ。ちゃんと機械で計測するのでわずかなズレにも対応できる。

 今回使ったのは、GretagMacbeth(取り扱い:恒陽社グラフィック事業部)の「Eye-One Monitor」という製品。プロ向けの高性能キャリブレータだ。


キャリブレータにディスプレイ測定用のアダプタを装着する。アダプタには紐と重りがついている

キャリブレータとキャリブレータを置いておく台。単なる台ではなく、センサーが当たるところが白くなっているのがわかる。この白色でキャリブレータ自体の調整を行うのだ

キャリブレート中はこんな感じ。ベルトをディスプレイにひっかけ、裏側に重りをぶら下げることで密着させている。パソコンとはUSBケーブルでつながっており、画面の色を測って調整するのだ

 これには簡易モードと詳細モードがある。ハイアマチュアレベルなら簡易モードで十分だ。キャリブレータを画面にセットすれば自動的にチェックしてプロファイルを作ってくれるので、作業も簡単。昔のキャリブレータはCRT面に吸盤でくっつけて測定したものだが、今は重りのついたベルトを使ってディスプレイにぶら下げ、位置を固定するのが主流である。


Eye-One Monitor付属のキャリブレーションユーティリティティ。ウィザードの指示に従っていくだけでディスプレイをキャリブレートできる

測定が終了すると結果が表示され、自動的にディスプレイのプロファイルが作られる

 今回はディスプレイの話だが、Eye-Oneシリーズの中にはデジタルカメラやプリンタ、スキャナのプロファイルを作れるものもある。全部の機器のプロファイルを作っておけば、機器による微妙な色のズレも防げるわけだ。複数人で作業するときも互いにちゃんとキャリブレートしておけば、途中で色がおかしくなることもない。もっとも、そこまでやるのはプロのデザインの世界で、普通はそこまでしなくてもOKだ。

 Eye-One Monitorは10万円ほどする高価な機器だが、「Eye-One Display 2」という廉価版もある。こちらは3万円台で買えるので、ハイアマチュアなどフォトレタッチ環境にこだわりたい人やSOHO向けだ。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***


提供:株式会社 ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年3月31日

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