きょうはASUS「Extreme N7800GT DUAL」で新世代デュアルGPUカードの費用対効果を考えた:グラフィックスカード(2/2 ページ)
デュアルGPUグラフィクスカードの評価は難しい。PCI Express X16スロットが1つのマザーで使えるわけでなし、発熱が少なくなるわけでもなし。となると、やはり費用対効果が問われることになるようだ。
ベンチマークシステム環境 | |
CPU | Athlon 64 FX-57 |
マザーボード | ASUS A8N-SLI |
メモリ | PC3200/512MB×2ch |
HDD | ST3160023AS |
OS | Windows XP Professional +SP2 |
RADEON X1800 CrossFireEdition構成はいずれのテストでも、頭1つリードした結果を出している。価格帯が異なるから当然であって、ここでは「2万円追加出費すればあの性能まで手が届くのだ」ということを認識していただければいい。
GeForce 7シリーズのNVIDIA SLI構成で比較したFuturemark系ベンチマークの結果は、クロックに沿った序列となっている。内部構成が同じEN7800GT DUALとGeForce 7800 GTのNVIDIA SLI構成は解像度の高低、負荷の重い軽いによるパフォーマンスの変化がほぼ同じ傾向となるが、その動作クロックの違いによってEN7800GT DUALが上回る結果となる。しかし、それでもGeForce 7800 GTXのNVIDIA SLI構成にEN7800GT DUALはかなわない。
デュアルGPUカードの評価をするとき、いつも悩むのが「そのカードでなければならない意味」を探すことだ。デュアルGPUカードが使うPCI Express X16スロットは1つで済むが、NVIDIA SLIが有効になるチップセットはPCI Express X16スロットを2つ持つnForce4 SLIファミリーしかない。そして、主な発熱体であるGPUとビデオメモリのチップ数はシングルGPU2枚分と同じだ。
搭載するファンが1つのEN7800GT DUALならば、2枚差し構成より静音性能が向上するようにも思える。ただ、GeForce 7800 GTX、もしくはGeForce 7800 GTを載せたグラフィックスカードは総じてクーラーユニットのファンがさほどうるさくないため、このメリットもあまり重要ではなくなる(起動時だけでも静かにさせたい、というユーザーなら意味が出てくるかもしれない)。
このように、なかなか決定的な購入動機が見出しにくいデュアルGPUカードである。ASUSはEN7800GT DUALを「全世界限定2000枚」で出荷する。こういった「レアモノ」感を重視する場合、このグラフィックスカードは価値が出てくるのかもしれない。見ための「ごつさ」もそういったレアモノ的な雰囲気を高めている、といわれれば「なるほど、そうかも」と思えてくるかもしれない。
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