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112Mbpsを実現──ギガビット対応になったNASキット「GLAN Tank」のパフォーマンスをチェックする(2/4 ページ)

DAAPやwizdなどのサーバ機能を標準で備えるNAS組み立てキットLAN Tankに、ギガビットLAN対応となった待望の上位バージョン「GLAN Tank」が登場した。単にギガビットLAN対応となっただけでなく、トータルでのパフォーマンス向上のためにCPUや搭載ソフトウェアも変更されたのが特徴だ。今回はとくに気になる転送速度のチェックに加え、外付けストレージなどを増設するさいに便利になるぷちカスタマイズを施してみた。

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WebDAVで書き込み速度が大幅に向上

テストPCのスペック
CPU Athlon 64 3000+
マザーボード ギガバイト「GA-K8NF-9」(nForce4 4x)
メモリ 512Mバイト(DDR400 256Mバイト×2)
グラフィックスカード GeForce 6600搭載製品
ネットワークチップ 1000Mbps NIC:オンボード(nForce4 4x/PHY CICADA8201)
100Mbps NIC:Intel EtherExpress Pro100/S
HDD マックストア「Maxline II」(Ultra ATA/250Gバイト)
OS Windows XP SP2

 ではギガビットLAN対応とCPUの変更、さらにWebDAVソフトの変更でパフォーマンスはどれだけ向上したかをチェックしてみよう。まずはWebDAVの機能を利用し、PCから約500Mバイトの単一ファイルの読み書きと、20曲のMP3ファイル、計約100Mバイトぶんを含んだフォルダの読み書きを試す。本機搭載のHDDはマックストア「DiamondMax 10」(300Gバイト)を1基、計測に利用したPCのスペックは右記の通り。

 NICはオンボードのギガビットLANと、PCI接続の100BASE-TX LANカードの2種類で試している。計測のポイントは、ギガビット対応LANハブと100Mbps対応ハブをそれぞれ介し、PC側のNICやLANハブの違いでどのようにパフォーマンスが異なるかだ。Windows Explorer経由で、サイズの大きなファイルコピー例(Aパターン)として約500Mバイトの単一ファイルをコピーした場合、小さなファイルの複数コピー例(Bパターン)として20ファイル入り/計100Mバイトのフォルダコピーにかかる時間を計った。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 まずLAN Tankの課題であった書き込み速度の遅さが大幅に改善している。Bパターン時では読み出しより30〜50%ほど遅い結果となった。ここは本体側の処理も重くなるための仕方ない部分であり、LAN環境による変化が少ないところをみると、本体の処理能力いっぱいっぱいという印象だ。しかし37.2Mbps(4.7Mバイト/秒)ほどの転送速度が出ていれば、1つ数Mバイトほどとなる音楽ファイルのコピーなら、PC内蔵HDDにコピーするのと同じくらいの感覚で使えるだろうか。

 Aパターンの読み出しに関しては、今回のテスト機としたWindows XP搭載クライアントPCでは一度500Mバイトのファイルをキャッシュした後に再度HDD内でコピーする作業が発生するため、作業完了までにやや時間がかかる。この場合、キャッシュからのコピーに平均50秒近くかかっているが、ギガビットLANとギガビットLANハブの組み合わせ時におけるタスクマネージャーで確認した転送速度は180Mbps程度出ている。そのためAパターンでネットワーク上の転送に要した時間はそれから逆算すると25秒程度となる。

 また100MbpsLANハブの場合でもテストPC側のNICが1000Mbpsか100Mbpsかで転送速度に差が出ている点に注目したい。100MbpsのLAN環境でもNICが1000Mbpsの場合は処理能力に余裕があり、100Mbpsの帯域を使い切るためか結果がよかった。例えばLAN内PCの1つは1000Mbps対応だが、ほかのPCは100Mbpsであり、LAN環境も100Mbpsのままというユーザーでも多少のメリットがあるだろう。

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