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112Mbpsを実現──ギガビット対応になったNASキット「GLAN Tank」のパフォーマンスをチェックする(3/4 ページ)

DAAPやwizdなどのサーバ機能を標準で備えるNAS組み立てキットLAN Tankに、ギガビットLAN対応となった待望の上位バージョン「GLAN Tank」が登場した。単にギガビットLAN対応となっただけでなく、トータルでのパフォーマンス向上のためにCPUや搭載ソフトウェアも変更されたのが特徴だ。今回はとくに気になる転送速度のチェックに加え、外付けストレージなどを増設するさいに便利になるぷちカスタマイズを施してみた。

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Sambaの導入で転送速度100Mbpsを突破

 マルチメディアサーバ用途だけに利用するならば、書き込み速度がかなり向上した本機にSambaを無理に導入する必要はなくなったのかもしれない。しかし日常的にPCからNAS内のファイルを読み書きし、さまざまなファイルのバックアップ先とする場合などはやはりSambaを導入しておきたい。

 LAN Tankにおいて大きな課題だったWebDAVでの転送速度は大きく向上した。とはいえ、WebDAVでは一部の対応ソフト以外では本機内ファイルを直接読み書きできず、やや使いにくいところがある。またバックアップツールなどの使用においても本機のフォルダはバックアップ先に指定できないうえ、2Gバイト以上のファイルを扱えない制限もある。

 ちなみにWindows XPではSP1まではWebDAVの共有フォルダにドライブレター([Z]ドライブなど)を割り振ることもできたが、この機能はSP2で削られてしまった(レジストリの変更により不可能ではないが)。LAN Tankのレビュー時にすでに触れているが、Samba導入によりネットワーク名でのアクセスが可能になるので、DHCPクライアントしての運用が楽になるという副次的なメリットもある。

 Sambaの導入手順は基本的にLAN Tankと同じなので、前回のレビューを参照願いたい。

photophoto Samba導入により、ネットワークドライブとしてアクセスが可能になる。PCで使用するときには“Z”ドライブなどドライブレターを割り当てておけば、内蔵あるいは外付けしたHDDのように扱えるようになる

 ではWebDAV時と同じ条件でSambaでのファイル転送速度をチェックしてみよう。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 500Mバイトのファイル読み出し時で、最高112Mbps(14Mバイト/秒)となった。ギガビットLAN対応のNASとして特別に高速ではないが、例えば筆者宅ではファイルサーバとして、Athlon XP 1700+を搭載し、NICだけ1000Mbps対応のギガビットLANカード(32ビットPCI)を搭載するお古のPCを使いまわしたものを使用している。このマシンからの転送速度はおよそ120Mから130Mbps程度となる。設置面積や消費電力の違い、そして価格(お古のPCを流用しているため比較は難しいが)を考慮すると、本機のこのパフォーマンスは喜ばしいといえるだろう。

 WebDAVでの読み書き性能が向上したぶん、LAN Tankと比較すると本機ではSambaを導入によるパフォーマンス面でのアドバンテージはやや少なくなったかもしれないが、ギガビットLAN環境であれば、WebDAVに対して読み出しで倍以上のパフォーマンスが得られるうえ、ファイルサイズの制限などもなくなり、アプリケーションからも特に制限無く直接読み書きできる。やはりSambaは、本機でも使い勝手の面で導入しておくほうがよいだろう。

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