スイートパッケージも復活したジャストシステムの2007年向け新製品(2/2 ページ)
ジャストシステムは12月12日(ちなみにこの日は“漢字の日”)に、一太郎、ATOKをはじめとする同社ラインアップの新製品を発表した。出荷予定は2007年2月9日。
変換エンジンと入力支援機能が強化された「ATOK 2007」
その登場から20代めのバージョンとなるATOK 2007では、新しい日本語変換エンジン「ATOKハイブリッドコア」を実装して、変換辞書の語彙の拡張や同音語の訳し分け、文脈を考慮したより自然な文節判断と精度の高い漢字変換などを実現している。また、単語の前後関係から判断して変換候補の掲載順を動的に変化させる機能の実装や、Windows Vistaでサポートされる「JIS X 0213:2004」に対応して表外漢字字体が変換候補として選択できるようになった。さらに、手書き文字入力や辞書ツールを使えば第3・第4水準漢字も認識する。
フロンドエンドプロセッサとして重要な入力支援機能も強化された。ATOK 2006で実装された日付け入力作業は「年」「月」「曜日」にも対応したほか、カレンダーから日付けをクリックすれば日付けの文字入力ができる「日付け入力パレット」も追加。このほか、辞書・辞典コンテンツとしてジョルダンの「乗り換え案内 駅名変換辞書 for ATOK」と東洋経済新報の「会社四季報 企業名変換辞書 for ATOK」、日経BPの「説得できる英文 Eメール200の鉄則文例」を収録した。駅名変換辞書 for ATOKでは、変換候補に駅の詳細情報が表示され周辺地図へのリンクも用意。企業名変換辞書 for ATOKでも変換候補に企業情報と会社Webサイトへのリンクが表示される。
ATOK 2007には、通常モデルの「ATOK 2007」に加えてATOK初の上位モデルとして「ATOK 2007 プレミアム」が登場する。両者の違いは収録される辞書・辞典コンテンツの種類で、ATOK 2007 プレミアムには「乗り換え案内 駅名変換辞書 for ATOK」「会社四季報 企業名変換辞書 for ATOK」「説得できる英文 Eメール200の鉄則文例」「明鏡国語辞典・ジーニアス英和/和英辞典 /R.2」が収録されるが、ATOK 2007には「乗り換え案内 駅名変換辞書 for ATOK」だけが収録される。
初のプレゼンソフト「Agree 2007」に文字作業が楽になった「花子 2007」
新しくジャストシステムのソフトウェアラインアップに加わったプレゼンテーションソフト「Agree 2007」は、韓国のハンソフトが開発した「Hannsoft Slide 2007」を日本語化したものだ。ただし、ユーザーインタフェースをジャストシステム製ソフトと統一したり、収録されているフォントやイメージデータを日本向けに変更するなど、単なるローカライズにとどまらない。ジャストシステムが製品説明で「文字の編集にこだわりを」と述べているように、多彩な文字表現機能を搭載し、文字枠内のカラーリングや取消ライン、字間の調整機能などの多彩な文字表現機能に、サイドにスライドのサムネイルを表示して必要なスライドにすぐジャンプできる機能、グラフィックスの透過機能などを備える。
花子 2007はドローイングソフトの弱点であった「文字入力」を簡単に行える「文字入力ウインドウ」を新たに用意した。従来の花子では、ページに配置されたテキストボックスを選択して、そのなかでテキストを編集していたが、花子 2007は、レイアウトに配置されたテキストだけが表示される文字入力ウインドウでテキストの編集が一括して行える。レイアウト画面でテキストが貼り付けられたオブジェクトの位置が動くと、テキストも文字入力ウインドウのなかで移動する。
表計算ソフトの三四郎 2007では、選択したセルの計算を自動で行う「オートカルク機能」と、数式が参照しているセルを表示する機能が新たに追加された。このほか、セルを区切る背景線の非表示対応やグラフ表示の標準色を見やすい中間色にするなど、従来から用意されている機能の改善も多数行われている。
今回発表された新製品の出荷は2007年2月9日を予定している。各パッケージとも通常版、特別優待版、アカデミック版などが用意されて価格にバリエーションがある。それぞれのパッケージとバージョンごとの価格は以下のとおり。このほか、2006年12月15日から2007年2月9日の期間に「一太郎2006&花子2006 スペシャルパック」を購入したユーザーは5000円で、「一太郎 2006」または「花子 2006」を購入したユーザーは8000円で、JUST Suite 2007にバージョンアップできる。
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