僕らはコレを待っていた!?――三菱入魂の25.5インチワイド液晶「RDT261WH」:大画面ワイド液晶集中レビュー(3/3 ページ)
ワイド大画面にフルHD表示を超えるWUXGAの高解像度、H-IPSパネルによる広視野角、広色域CCFLによる高い色再現性、そしてHDCP対応DVIを2系統も搭載。三菱電機の「RDT261WH」は、今後の液晶ディスプレイに求められる要素を満たすハイエンドな1台だ。
WUXGA未満の解像度はドットバイドットが可能
もう1つ特筆したいのは、WUXGA未満の解像度が正しく表示でき、PCに限らず映像入力ソースの幅が広いことだ。WUXGA未満の解像度は、フル(アスペクト比を無視した全画面フルスクリーン拡大)、アスペクト(アスペクト比を維持したまま全画面拡大)、リアル(入力した解像度のドットバイドット表示)の3種類が選択可能。アスペクトやリアルを選択したさいに余った領域を塗りつぶすカラーまで指定できる。また、PC接続用の「DVI-PC」モードに加えて、DVI出力対応のAV機器などを接続する設定として「DVI-HD」モードを選べる。
RDT261WHはHDCP対応のDVIを2系統搭載していることから、AV機器やゲーム機を接続してHD画質でコンテンツを楽しめるのかが気になるユーザーも少なくないだろう。試しに、手元のプレイステーション 3をHDMI-DVI変換アダプタ経由で接続したところ、ドットバイドットの1080p表示でゲームのプレイやBlu-ray Disc(BD-Video)の再生が行えた。ちなみに、Xbox 360をVGA HD AVケーブル経由でD-Subに接続した場合も表示が乱れることはなかった。
※本記事は、RDT261WHとプレイステーション 3やXbox 360の接続を保証するものではありません。また、接続に関する編集部への質問はお答えしかねますのでご了承ください。
三菱電機によれば、開発段階からPC以外の主要な機器とは接続を確認しており、接続での不具合は個別対応になっているが、今後は接続を確認した機器を公開する方向で検討中という。ただし、特殊な信号や機器との接続は、事前に十分評価することを推奨するとしている。
昨今、HDCP対応DVIを搭載したPC用ディスプレイは増えつつあるが、PC以外の機器で接続を十分検証していないものもあり、AV機器やゲーム機を実際に接続すると、うまく表示できないケースも存在する。今後メーカー側が、保証対象外だとしても、PC以外で接続確認がとれた機器を公開するようになれば、ユーザーの接続に関するトラブルは減少するだろう。業界最大手の三菱電機が他社に先駆けて、PC以外の機器との接続確認情報を積極的に公開してくれることを期待したい。
価格も含めたトータルバランスは絶妙、完成度の高いWUXGAモデル
RDT261WHは、Diamondcrystaのハイエンドモデルらしく、どこを取っても大きな弱点が見あたらない完成度の高い1台だ。外部ビデオ入力端子こそないものの、HDCP対応のDVIを2系統搭載する点、広大な色域、優秀な視野角特性は、他社の個人向けWUXGA対応液晶ディスプレイに対するアドバンテージに違いない。価格はオープンプライスで、量販店での実売価格は15万8000円前後となっているが、この性能であれば妥当、むしろコストパフォーマンスは高いと言える。
三菱電機は売れ筋の低価格モデルにおいて、コストを抑えつつ見栄えのする表示を確保するため、TN液晶パネル+グレア処理といった戦略を採っており、高画質というイメージを持っていないユーザーがいるかもしれない。しかし、RDT261WHは高額なモデルだけあって、同社のディスプレイ開発のノウハウが凝縮されており、パワーユーザーも納得させるだけのポテンシャルを秘めている。この春にWUXGA対応液晶ディスプレイの購入を狙っているなら、最有力候補になるだろう。
RDT261WHの主なスペック | |
---|---|
パネルサイズ | 25.5インチワイド |
表示エリア(H×V) | 550.1×343.8ミリ |
画面解像度 | 1920×1200ドット |
最大発色数 | 約1677万色(10億6433万色中) |
画素ピッチ | 0.287×0.287ミリ |
水平周波数 | 31.5~82.3kHz |
垂直周波数 | 56~76Hz |
視野角 | 上下/左右とも178度(コントラスト比10) |
輝度 | 480カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 750:1(CRO動作時最大1500:1) |
応答速度 | 15ms(白黒)、7.5ms(中間階調) |
PC入力端子 | DVI-I(HDCP対応)、DVI-D(HDCP対応)、D-Sub 15ピン |
ビデオ入力端子 | - |
USBハブ | USB 2.0×4 |
音声入力端子 | - |
ヘッドフォン端子 | - |
スピーカ | - |
チルト角度 | 上40度/下5度 |
スイベル角度 | 左170度/右170度 |
高さ調節 | 約60ミリ |
縦画面表示 | - |
VESAアームマウント規格 | 200×100ミリ |
電源 | 本体内蔵 |
消費電力 | 通常135ワット/待機時2ワット以下 |
本体サイズ | 594.1(幅)×273.5(奥行き)×456.9(高さ)ミリ |
重量 | 約11.5キロ(スタンド含む) |
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