ターニングポイントに立った電気街:5分で分かった気になる、8月のアキバ事情(2/2 ページ)
8月のアキバは、LAOXザ・コンピュータ館の閉店とソフマップタウンの始動が注目を集め、電気街の大きな変化を予感させた。自作PC関連ではHDコンテンツを扱うパーツが好調。
手持ちの“弾”を撃ち尽くしたAMD。次はいよいよPhenomか!?
お盆休み真っ直中の8月12日に、AMD主催イベント「AMDの夏祭り 兄貴だ!Phenomだ!3.0GHzだ!」が開かれた。ここでAMDは「Athlon 64 X2 6400+ Black Edition」を発表。次世代のブランド「Phenom」が年内に登場することを強調した。
イベントでの告知どおり、20日には6400+ Black Editionが各ショップの店頭に並んだ。価格は3万2000円前後で、限定品ながらも在庫は潤沢。また、30日には通常モデルで最上位の6000+が、TDPを125ワットから89ワットに下げて登場した。こちらの価格は2万5000円~3万1000円となっている。
ただし、いずれのモデルも発売直後は、好調な売れ行きがあまり期待できない様子だった。某ショップは「6400+はハイエンド向けなのでコアなユーザーにだけ売れればOK。6000+はもうちょっと伸びてほしいけど……多くのAMDユーザーが次に乗り替えるのはPhenomでしょうね」と語っている。
ネイティブクアッドコアCPU「Phenom X4」を含むPhenomシリーズの登場は、早くて年末ごろと噂されている。T-ZONE.PC DIY SHOPは「それまでにユーザーを飽きさせないことが重要ですよね。低消費電力のAthlon X2 BEシリーズを拡充すると思うのですが、投入するタイミングが肝心」と、今後のAMDの“弾”を期待していた。
「ニッチだけど、水冷システムは確実に定着した」
“2007年の水冷キットの目玉商品”と目されていた、ザルマンの「RESERATOR XT」が8月10日に登場した。RESERATORでは初めてファンを内蔵したモデルで、ボックス型の外付けラジエーター兼ポンプにCPUブロックをセットしている。5万7000円弱の高価な製品とあって、大ヒットを期待するショップは少ない。
ただし、「水冷キットのブームは去ったので、確実にほしい人だけが買っていきます。そういう意味では価格よりも性能にこだわったのは正解ではないでしょうか」(某ショップ)と、現在の市場にマッチした製品との評価も受けているようだ。
また、サーマルティクも24日に水冷システムをリリースしている。外付けラジエーター「TMG2 CL-W0098」で、価格は8000円前後。一式をパッケージした水冷キットではなく、ほかのパーツと組み合わせて使う製品だが、「サーマルティクは複数の太さのチューブが装着できる工夫をしているので、(ほかの製品と)合わせやすい。すでに水冷キットを持っているユーザーが強化するには手ごろです」(PCパーツショップ・CUSTOM)と、ショップの評価は上々だ。
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