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真の“X38環境”は年末商戦で完成する?古田雄介のアキバPickUP!(1/4 ページ)

X38マザーが解禁となり、ギガバイトとASUSTeKから計2モデル登場。ただし、最新チップセットの性能を堪能できる環境が整うのは、もう少し寒くなってからのようだ。

PCI Express 2.0対応グラボ待ちの雰囲気が漂う

X38マザー解禁を知らせるT-ZONE.PC DIY SHOPのPOP

 噂どおり、10月10日に「Intel 3シリーズ」の最上位となる「Intel X38 Express」チップセットを搭載したマザーボードが登場した。ギガバイトの「GA-X38-DQ6」とASUSTeKの「P5E」で、価格はそれぞれ3万円台半ば。各ショップで、P5Eのほうが3000~1000円程度安くなっている。P5Eは入荷数が少なく、すでに入手しにくい状況になっているが、GA-X38-DQ6の在庫は比較的潤沢だ。

 Intel X38 Expressは帯域幅を2倍にした「PCI Express 2.0」をサポートするチップセット。メモリはDDR2/DDR3に両対応するが、今回登場した2モデルはともにDDR2のみが搭載できる。GA-X38-DQ6とP5EとともにPCI Express 2.0 x16スロットを2基備えるほか、メーカー独自の技術によりFSB 1600MHz動作も可能にしている。

 発売される前は、GA-X38-DQ6が一番人気になるとの予想が大半だったが、フタを開けてみると、出足はP5Eのほうがよく、発売当日に売り切れるショップが多かった。クレバリーインターネット館は「ASUSTeK製品は4万円前後で出回るとの前情報が入っていましたが、仕入れてみると意外なほど安い。機能が拮抗しているGA-X38-DQ6より値ごろなのと、ASUSTeKブランドのネームバリューで人気を獲得したようですね」と語る。

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ツートップのレジ前に並んだX38マザー(写真=左)。ギガバイト「GA-X38-DQ6」(写真=中央)。ASUSTeK「P5E」(写真=右)

 とはいえ、3万円以上の高価なマザーボードに手を出すのは、いまのところ一部のヘビーユーザーに限られている。GA-X38-DQ6は再入荷のメドも立っているが、「現在の需要は初回入荷分である程度満たせたと考えています。次回入荷分は様子を見ながら少数に抑えるでしょうね」(某ショップ)との判断が多勢だ。

 X38マザーがブレイクするきっかけに、ツートップ秋葉原本店はPCI Express 2.0対応グラフィックスカードの登場を挙げる。「DDR3メモリも普及しきっていない現状でX38マザーを使うメリットは少ないです。PCI Express 2.0対応カードが出れば、興味を持つゲーマーが増えると思いますよ」とのこと。

 そのPCI Express 2.0対応カードが出回るのは、11月以降との見方が強い。某ショップは「ロードマップを見ると、NVIDIAもAMDも11月以降に新世代のGPUをリリースすると予想されます。そこで一気にPCI Express 2.0化が進むのではないでしょうか。ただ、潤沢に出回るのはさらに先。各ベンダーは年末商戦を目標に量産してくると思います」と話していた。

 DDR3メモリが普及するのは2008年以降と予想されているが、PCI Express 2.0対応カードの登場でX38マザーがブレイクするなら、その時期は数カ月早まるかもしれない。

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