高速SSDを取るか、大容量HDDを取るか――「Let'snote R7」最上位機を駆る:ZEROスピンドルLet'snoteの実体(3/3 ページ)
待望のSSD搭載モデルが登場した2008年夏の「Let'snote R7プレミアムエディション」。HDDモデルとの容量差は大きいが、気になるパフォーマンスは?
SSDのアドバンテージと価格をどう評価するかがポイント
Let'snote R7プレミアムエディションのSSD搭載機とHDD搭載機を一通り使い比べてみたが、SSDのメリットを感じるシーンは決して少なくなかった。HDD搭載機も5400rpmの2.5インチドライブにIntel Turbo Memoryを組み合わせたことで、Vista採用のモバイルノートPCとしては軽快に動作する印象を受けたが、SSD搭載機はそれをさらに上回る快適さが得られる。今回からプリインストールOSのWindows Vista BusinessがSP1に対応したことも加味され、春モデルよりワンランク上の性能を手に入れている印象だ。
SSDの搭載は、本体重量の軽量化やバッテリー駆動時間の延命につながるうえ、落下時などの衝撃に対して強いのもメリットだ。常に持ち歩いて使うモバイルノートPCでは、カバンからさっと出して使い、終わったら液晶ディスプレイを閉じてすぐにしまいたいといったケースもあるが、衝撃に弱いHDDでは使用直後に本体を動かすことがためらわれる。しかし、NANDフラッシュメモリのSSDであればスピンドルモーターや磁気ヘッドといったHDDのメカとは無縁なので、ある程度ラフに扱っても壊れるようなことがない。特にLet'noteシリーズは堅牢性を武器とするモバイル機なので、SSDとの相性は抜群と言える。
問題はストレージの容量がHDD選択時の10分の1に減ってしまうことだが、モバイルノートPCに大量のデータを入れて1台でまかないたいと考えるユーザーでなければ、対応できる範囲の容量だろう。今回入手した試作機では初期状態でSSDの容量が約27.8Gバイト余っていた。
あとは、ほかのSSD採用モバイルノートPCと同様、HDD選択時より高い価格を支払ってでもSSDのアドバンテージを享受したいかどうかが選択の分かれ目になる。個人的には、Let'snote R7プレミアムエディションのSSDは信頼性と性能の両面で優れているので、予算に余裕があるならば、積極的に選択してほしいと思う。
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