キヤノン、新インクで発色を向上させた複合機/プリンタ08年モデル:最上位はグレーインクを装備(3/3 ページ)
キヤノンは「PIXUS」シリーズの複合機5モデル、A4プリンタ2モデルを10月上旬に発売する。新インクを採用し、ボディをさらに小型化したのが特徴だ。
単機能プリンタは高速出力モデルなど2モデルを用意
単機能プリンタは「iP4600」と「iP3600」の2モデルを投入。iP4600はMP630と同じプリントエンジンを装備して高速印刷に注力した上位機、iP3600はMP620やMP540と同じ印刷性能を持つ下位機に位置付けられる。iP3600は前モデルの「iP3500」と比較して、最小インク滴が2ピコリットルから1ピコリットルに微細化された。
iP4600のみ、自動両面印刷、CD/DVDレーベル印刷の機能を備えている。いずれもPictBridge用のUSBポートを搭載しているが、メモリカードスロットは装備していない。
iP4600とiP3600の主な仕様を下表にまとめた。価格はどちらもオープン、表中の価格はキヤノンオンラインショップでの直販予定価格だ。
A4単機能プリンタ新モデルのラインアップ | ||
---|---|---|
モデル名 | iP4600 | iP3600 |
直販予定価格 | 1万5980円 | 1万3980円 |
発売予定日 | 10月上旬 | 10月上旬 |
インク | 顔料4色+顔料Bk | 顔料4色+顔料Bk |
ノズル数 | C/M×各1536ノズル、Y/染料Bk×各512ノズル、顔料Bk×320ノズル | C/M×各768ノズル、Y/染料Bk×各256ノズル、顔料Bk×320ノズル |
最高解像度 | 9600×2400dpi | 9600×2400dpi |
最小インク滴 | 1ピコ | 1ピコ |
2Way給紙 | ○ | ○ |
両面印刷 | ○ | - |
CD/DVDレーベル印刷 | ○ | - |
メモリカードリーダー | - | - |
PictBridge | ○ | ○ |
赤外線 | - | - |
PC接続インタフェース | USB 2.0 | USB 2.0 |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 431×296×153ミリ | 431×296×153ミリ |
重量 | 約5.7キロ | 約5.6キロ |
A4単機能プリンタ新モデルの印刷速度とコスト | ||
モデル名 | iP4600 | iP3600 |
L判最速印刷 | 約18秒 | 約35秒 |
A4フチあり印刷 | 約43秒 | 約90秒 |
L判フチなし印刷コスト | 約16.7円 | 約15.4円 |
A4普通紙印刷コスト | 約8.7円 | 約8.4円 |
※L判印刷/A4フチあり印刷は「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド」を使用した場合。表中のコストは、L判がインク代+用紙代の合計、A4普通紙はインク代のみ |
最上位グレードの光沢紙も登場
なお、前述したキヤノン写真用紙・光沢 プロ プラチナは、PIXUSの新モデルとともに10月上旬に発売される最上位グレードの光沢紙だ。中紙に銀塩印画紙と同じレジンコート紙を用いた6層構造により、坪量300グラム/平方メートル、紙厚0.3ミリと従来の最上位光沢紙「キヤノン写真用紙・光沢 プロフェッショナル」(中紙はパルプ、坪量245グラム/平方メートル、紙厚0.26ミリ)を超える厚みとコシを確保した。
また、アルミナ素材のインク受容層を発色層と吸収層に分離し、レジンコート層に発色性向上剤を配合するなどの工夫によって、紙の白色度を高めつつ、発色特性、黒の締まり、吸収性、堅牢性といった各要素も強化している。
サイズはA3ノビ、A3、A4、2L判、L判、KG、半切、四切、六切を用意。対応機種は今回発売される7モデル、およびPIXUS Proシリーズとなっている(PIXUS Pro9000は2008年12月下旬にドライバのアップデートで対応予定)。キヤノンオンラインショップの直販価格は、L判50枚のパックで990円だ。
関連記事
三姉妹も駆けつけた:プリンタは“PHOTO LIFE PLAYER”へ――キヤノン「PIXUS」発表会
キヤノンは、デジタルカメラと複合機/プリンタの新製品を一挙に発表した。ゲストにはPIXUSのCMでおなじみの“三姉妹”が招かれ、発表会に花を添えた。秋のA3ノビプリンタ特集:第1回 画質も迫力も圧倒的なA3ノビプリンタを選ぶ
デジタル一眼レフや高画素数のコンパクトデジカメを持っているなら、撮影画像の情報を最大限に引き出せる大判プリンタを選ばないともったいない!?金銀印刷に対応:キヤノン、フレームやスタンプ機能を強化した昇華型フォトプリンタ「SELPHY ES3/ES30」
キヤノンは昇華型フォトプリンタ「SELPHY ES3」「SELPHY ES30」を発表。フレームやスタンプの機能を強化し、オプションで金や銀の印刷にも対応した。キヤノンの新機軸:普通紙でもカラー印刷が美麗な複合機――「PIXUS MX7600」を試す
キヤノンの「PIXUS MX7600」は、独自技術によって普通紙での印刷品質を高めたインクジェット複合機だ。普通紙で高品位なカラー印刷が行える秘密とは?その小ささはクセになる!?:“脱”据え置き印刷機のススメ――最新A4モバイルプリンタ徹底比較(後編)
屋内外で手軽に利用できるA4対応のモバイルプリンタは、主流の複合機とは違った魅力がある。後編は最新2モデルの実力をじっくり検証した。小さくてもA4が出せる:“脱”据え置き印刷機のススメ――最新A4モバイルプリンタ徹底比較(前編)
「モバイルプリンタなんて無関係」と思う人は多いだろうが、最新モデルは仕事でも家庭でもメインプリンタとして使える実力を持つ。注目の2台を比べた。人気モデルをより多機能に:“家庭も仕事もこれ1台”な複合機を求めて――キヤノン「PIXUS MX850」実力診断
キヤノンの家庭向け複合機で売れ筋といえば「PIXUS MP610」だが、これに仕事向けの機能を加えたのが「PIXUS MX850」だ。守備範囲の広い1台だが、その実力は?キヤノン、「PIXUS」用の高品位写真用紙「光沢 プロフェッショナル」
キヤノンは、インクジェットプリンタ「PIXUS」用となる写真用紙「キヤノン写真用紙・光沢 プロフェッショナル」を発売する。5色インク搭載のモバイルプリンタも:キヤノン、新インクで普通紙印刷の品質を高めたADF付き複合機「PIXUS MX7600」
キヤノンはビジネス向けのインクジェット複合機「PIXUS MX7600」と、重量2キロのA4対応モバイルプリンタ「PIXUS iP100」を5月下旬に発売する。狙いは“子育てママ”:キヤノン、バスケット型ケース採用の昇華型フォトプリンタ「SELPHY CP770」
キヤノンは昇華型フォトプリンタ「SELPHY CP770」「SELPHY CP760」を発表した。CP770は付属品収納ケースを同梱した新コンセプトのモデルだ。実売8000円前後のA4プリンタも投入:両面ADF、有線LAN、FAX搭載のインクジェット複合機――キヤノン「PIXUS MX850」
キヤノンはホームオフィス向けのインクジェット複合機「PIXUS MX850」と、A4単機能プリンタのエントリーモデル「PIXUS iP2600」を3月上旬に発売する。複合機07年モデル徹底攻略:第5回 複合機6モデルのスピードを比較検証する
2007年の複合機特集もいよいよ最終回。ハイエンド/ミドルレンジ計6モデルの印刷速度をじっくり比較し、最後に製品選択の指針をまとめよう。複合機07年モデル徹底攻略:第4回 複合機6モデルの画質を解明する
失敗写真をフォローしてくれる自動補正機能は本当に使えるのか? 今回は合計約150枚もの印刷結果を4人で見比べるなど、画質の違いに迫る。複合機07年モデル徹底攻略:第3回 複合機6モデルの付属ソフトを極める
特集の第3回では、エプソン、キヤノン、日本HPの各複合機に付属するソフトウェア、プリンタ/スキャナドライバの機能と使い勝手を検証する。複合機07年モデル徹底攻略:第2回 複合機6モデルの機能と操作性を比較する
複合機特集の第2回は、エプソン、キヤノン、日本HPの注目モデルについて、本体だけで利用できる機能と操作パネルの使い勝手を比較する。複合機07年モデル徹底攻略:第1回 最新複合機の傾向と注目モデルをチェック
本特集では、エプソン、キヤノン、日本HPの複合機最新モデルを横並びでじっくり検証していく。第1回は2007年のトレンドと注目モデルを解説しよう。“筋肉質”の新ラインアップで「ENJOY PHOTO」を推進――キヤノン「PIXUS」シリーズ発表会
9月26日、キヤノンがインクジェット複合機/プリンタの発表会を行い、一新されたラインアップを紹介。2006年に続き“3姉妹”も応援に駆けつけた。DIGIC IIで自動写真補正:ホイールと3インチ液晶搭載の昇華型フォトプリンタ――キヤノン「SELPHY ES2」
キヤノンの「SELPHY ES2」は、昇華型熱転写方式の小型フォトプリンタ。PIXUSでおなじみのホイール付き操作パネルや自動写真補正機能を採用した。写真用紙もリニューアル:自動補正と高速起動で快適さを追求――キヤノンの複合機/プリンタ07年モデル
キヤノンは「PIXUS」シリーズの新ラインアップを発表。複合機4モデル、A4プリンタ2モデル、小型フォトプリンタ1モデルを10月上旬より発売する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.