NetbookやフルHD対応の液晶一体型PCなどの初物が登場――富士通「FMV夏モデル」発表:2009年PC夏モデル(1/2 ページ)
4月21日、富士通が個人向けFMVシリーズの2009年夏モデルを発表した。同社初のNetbookやフルHD対応の液晶一体型PCに注目だ。
FMV-BIBLOシリーズの特徴
ラインアップ
- 富士通国内初のNetbook「FMV-BIBLO LOOX M」を投入
- 主力ノートFMV-BIBLO NFシリーズが全13モデルに拡大
- FMV-BIBLO MGシリーズが全2モデルに縮小
- UMPCのFMV-BIBLO LOOX Uシリーズは春モデルを継続販売も直販メニューが拡充
ハードウェア
- 22モデル中19モデルで4Gバイトのメインメモリを標準搭載
- FMV-BIBLO NFにBlu-ray Discドライブと地デジチューナー搭載モデルが登場
- 主力ノートFMV-BIBLO NFシリーズの上位モデルが新デザインのボディに
- FMV-BIBLO NFシリーズのカラバリを強化
ソフトウェア
- FMV-BIBLO NWのタッチスクエアに電子辞書モードが追加
- FMV-BIBLO NFシリーズの上位モデルに「AVCHD Player」をプリインストール
- 音質を強化する「MaxxAudio」をFMV-BIBLO NWで採用
- 写真ビューワーのマイフォトが機能強化(FMV-BIBLO LOOX M/Uシリーズを除く)
FMV-DESKPOWERシリーズの特徴
ラインアップ
- 新シリーズの追加は見送り
- FMV-DESKPOWER Fシリーズが全5モデルに拡充
- FMV-DESKPOWER CEシリーズが2モデルに縮小
- FMV-DESKPOWER LXシリーズが1モデルに縮小
- FMV-TEOシリーズは春モデルを継続販売
- FMV-DESKPOWER F/C50Tシリーズは春モデルを継続販売
ハードウェア
- 新たに登場した7モデルすべてが4Gバイトのメモリを標準搭載
- FMV-DESKPOWER LXが23型ワイドのフルHD液晶ディスプレイを搭載
- FMV-DESKPOWER LXがAVCREC対応のDixel HDエンジンを搭載
- FMV-DESKPOWER FシリーズにBlu-ray Discドライブモデルが追加
- FMV-DESKPOWER Fシリーズにテレビ機能なしモデルが追加
- FMV-DESKPOWER Fの上位モデルとLXで1TバイトのHDDを内蔵
- FMV-FMV-DESKPOWER CEシリーズの上位モデルがGeForce 9500GTを搭載
- FMV-FMV-DESKPOWER CEシリーズのチップセットがIntel G41 Expressに変更
ソフトウェア
- FMV-DESKPOWER LX/Fシリーズに「AVCHD Player」をプリインストール
- 音質を強化する「MaxxAudio」をFMV-DESKPOWER LX/Fシリーズで採用
- 写真ビューワーのマイフォトが機能強化(FMV-DESKPOWER EKシリーズを除く)
一部の継続販売モデルを除いてフルモデルチェンジ
富士通は4月21日、個人向けPCのFMV-BIBLO/FMV-DESKPOWERシリーズのラインアップを一新した。発売は4月23日から開始され、同社直販の「WEB MART」でも夏モデルが取り扱われる。なお、16型ワイド液晶一体型PCの「FMV-DESKPOWER F/C50T」シリーズとディスプレイレスのリビングPC「FMV-TEO」シリーズ、UMPCの「FMV-BIBLO LOOX U」シリーズは春モデルを継続販売する。
新モデルのキーワードは「地デジとBlu-rayは富士通」で、地上デジタル放送に対応したテレビチューナーやBlu-ray Discドライブ搭載機が春モデルより増加している。
ノートPCでは、同社初のNetbookとなる「FMV-BIBLO LOOX M」が新たに投入された。また、主力モデルの「FMV-BIBLO NF」で地上デジタルチューナーとBlu-ray Discドライブの両方を搭載したフラッグシップモデルが加わり、上位モデルが15.6型ワイド液晶ディスプレイを備えた新デザインのボディに生まれ変わったのがトピックだ。このほか、16型ワイド液晶ディスプレイ搭載のフラッグシップ機「FMV-BIBLO NW」と14.1型ワイド液晶ディスプレイの「FMV-BIBLO S」、14.1型ワイド/13.3型ワイド液晶ディスプレイの大画面モバイルPC「FMV-BIBLO MG」と、12.1型ワイド液晶ディスプレイの軽量モバイル機「FMV-BIBLO LOOX R」に新モデルが登場した。
春モデルと同様、デスクトップPCに新シリーズは投入されず、3波デジタルチューナー搭載の液晶一体型「FMV-DESKPOWER LX」、デザイン重視の液晶一体型「FMV-DESKPOWER F」、省スペースな液晶一体型のバリューモデル「FMV-DESKPOWER EK」、セパレート型の「FMV-DESKPOWER CE」の計5シリーズで構成される。
同社国内初のNetbookをついに投入
これまで、国外では発売済みだった富士通のNetbookだが、新たにラインアップに加わったFMV-BIBLO LOOX Mは新設計のボディを採用している。Atom N270(1.6GHz)のCPUや1024×576ドット表示に対応した10.1型ワイド液晶ディスプレイ、容量160GバイトのHDD、約1.2キロの重量、OSがWindows XP Home Edition(SP3)といった仕様は目新しくないが、ルビーレッドとミルクホワイトのカラーバリエーションが用意されるほか、主要キーで約17.2ミリのキーピッチを実現しているのが特徴だ。
目立つところでは、主力ノートPCとなるFMV-BIBLO NFの上位モデル(NF/D85Dを除く)が下位モデルと同じ1366×768ドット表示/アスペクト比16:9の15.6型ワイド液晶ディスプレイを装備した。春モデルでミドルレンジに位置していたAMDの「Puma」プラットフォーム採用機が、同シリーズ初の地上デジタルチューナーとBlu-ray Discドライブ両対応の最上位モデル「FMV-BIBLO NF/D85D」としてリニューアルしたのも見逃せないところだ。
一方、水冷ユニットや3波デジタル対応のテレビチューナーをはじめ、タッチパネル式のサブディスプレイ「タッチスクエア」を備えたフラッグシップモデルFMV-BIBLO NWや、女性層を意識したFMV-BIBLO S、13.3型ワイドと14.1型ワイドの液晶ディスプレイを備えたFMV-BIBLO MG、2スピンドルのモバイルPCであるFMV-BIBLO LOOX Rシリーズは、CPUの高速化やHDDの増量などのマイナーバージョンアップにとどまる。
なお、軽量モバイルPCのFMV-BIBLO LOOX Uの直販モデルに、ユナイテッドアローズとのコラボレーションモデルや、グリーン電力証書システムを採用したアースシルバー(ECOモデルオリジナルデザイン)が加わったほか、CPUの選択肢にAtom Z550(2.0GHz)が用意された。
液晶一体型PCのFMV-DESKPOWER LXがフルHD液晶を装備
デスクトップPCは、夏モデルとして登場したすべてが4GバイトのDDR3メモリ(デュアルチャンネル構成)を搭載し、CPUの高速化とHDDの増量が図られているのが共通のトピックだ。
目を引くのは、ラインアップを2モデルから1モデルに縮小する一方で、1920×1080ドット表示の23型ワイド液晶ディスプレイを搭載したFMV-DESKPOWER LXだ。3波デジタル放送のテレビチューナーはそのままに、FMV-TEOと同じAVCREC対応のDixel HDエンジンを採用することでハイビジョン放送の長時間録画に対応した。HDD容量も春モデルの500Gバイトから1Tバイトに倍増している。
スリムな液晶一体型PCのFMV-DESKPOWER Fシリーズは、19型ワイド液晶ディスプレイを備えた上位機がこれまでの1モデルから3モデルに拡充し、新たに地上デジタルチューナーとBlu-ray Discドライブ搭載のフラッグシップモデルと、テレビチューナーを省いたシンプルモデルが加わった。
セパレート型のFMV-DESKPOWER CEは従来の3モデル構成から2モデルに絞り込みつつ、上位モデルにGeForce 9500 GT搭載のグラフィックスカードを装備したのがポイントだ。これにより、FMV初の「モンスターハンターフロンティアオンライン推奨PC」に認定されている。
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