“初心者お断り”の超小型Linuxマシン「本(Ben)NanoNote」をいじり倒す:こいつは楽しませてくれそうだ(3/3 ページ)
Qi(气)Hardware社から、あまりに小さすぎるLinuxマシン「本(Ben)NanoNote」が発売された。海外からの購入となるが、FedEx Priorityで注文すればわずか3~4日で届く。早速(自腹で)購入してみた。
ネットワークを利用するには
本(Ben)NanoNoteでネットワークを利用する場合、標準ではEthernet over USBを利用することになる。Linuxが動作しているPCとUSBで接続した状態で、本(Ben)NanoNote側で
# ifconfig usb0 192.168.3.2
を、PC側で
$ sudo ifconfig usb0 192.168.3.1
を実行する。IPアドレスはNIC側とかぶらないよう、環境に応じて変更すればよい。
本(Ben)NanoNoteではsshdが動作しているが、rootにはパスワードが設定されておらず、sshでのログインができない。本(Ben)NanoNoteのキーボードから直接、
# passwd
コマンドを入力してパスワードを設定しておく。その後、PC側から
$ ssh root@192.168.3.2
と打ってログインできることを確認しよう。
また、本(Ben)NanoNoteからPCを経由してほかのネットワークやインターネットにアクセスするためにはPC側でフォワーディングを有効にしなくてはならない。PC側で以下のコマンドを入力する。
$ sudo sh -c 'echo 1 > /proc/sys/net/ipv4/ip_forward'
これでフォワーディングが有効になったので、次に
sudo iptables -t nat -A POSTROUTING -o eth0 -j MASQUERADE
としてNATを有効化する。
また、microSDスロットはSDIOに対応しており、SPECTEC製のmicroSD型802.11b/gアダプタ「SDW-823」が利用できる。SDW-823はExpansysなどから入手可能だ。ただし、価格が高めで本(Ben)NanoNoteと大差ない金額(NanoNoteは99米ドル)であることなどから、開発チームの中でもサポートに消極的な者は少なくないようだ。とはいうものの、USB周辺機器の使えない本(Ben)NanoNoteにとっては単独でネットワーク通信を行うことができる唯一のソリューションである。超小型端末であるからこそ、無線LANが求められるのもまた事実だ。
第2、第3のNanoNoteが現れる――か?
実は、本(Ben)NanoNoteはプロトタイプの製品化にほかならない。2011年には次のバージョンとなる「Ya(芽)NanoNote」のリリースが予定されており、Ya NanoNoteではBen NanoNoteから次の点が強化されることが検討されている。
- USBホストの追加
- 64MバイトRAM(Ben NanoNoteは32Mバイト)
- ヘッドセットの挿抜検出
- 蓋開閉検出
これらの要望についてはメーリングリストなどで購入者などからの意見を吸い上げている状態だ。WikiページにはWishlistもあり、実装するソフトウェアの意見も広く求めている。また、IRCによるサポートが非常に手厚く行われているのも特徴の1つだ。contributorsのページに名を連ねる開発者たちが軒並みIRCの「#qi-hardware」チャンネル(irc.freenode.net )にログインしている。笑い声が「hehe」である彼らだが、日本市場には非常に注目しているようだ。英語によるコミュニケーションではあるものの、平易な英語を書いてくれるので英語が苦手な人もがんばってみよう。参加してこその”祭り”なのだから。
関連記事
GP2Xで遊ぼう!番外編:ついに解禁! 大人のオモチャ「GP2X-F200」の遊び方
予約だけで5000台を売り上げたという携帯ゲーム機「GP2X-F200」。買って後悔しないための活用術入門編をお送りする。GP2Xで遊ぼう! 第4回:“タッチ”で変わる、大人のオモチャ――「GP2X-F200」を試す
一部で根強い人気を誇る携帯型ゲーム機「GP2X」がタッチパネルを搭載。進化した“オープンソースな大人のオモチャ”をさっそく試してみた。GP2Xで遊ぼう! 第1回:オープンソースな大人のオモチャ、「GP2X」ってなんだ?
「ソフトが売られてない携帯ゲーム機」「使い勝手が悪いメディアプレーヤー」、そんな表現があながち冗談ではない「GP2X」だが、一部マニアの間では根強い人気を誇る。なんでだ?GP2Xで遊ぼう! 第2回:大人のオモチャ「GP2X」にアプリをダウンロードする
GP2Xの魅力はオープンソースであり、多くのフリーソフトが発表されていることだ。今回はそれらを紹介すると同時に、ネットワーク利用などにも挑戦していく。GP2Xで遊ぼう! 第3回:大人のオモチャ「GP2X」に周辺機器をつなぐ
ただの携帯ゲーム機には興味ありません。ということでGP2Xに周辺機器をつなぐためのクレードルを買ってみた。いろいろつないで遊ぶのだ。
関連リンク
- Qi Hardware
- 製品最安値比較サイト:ITmedia +D Shopping
- ソフトウェアダウンロード販売サービス:+D Download
- ソフトウェアのライセンスはまとめ買いがお得:LICENSE ONLINE
- デジタルライフに彩りを与える専門ショップ:+D 専門店街
- PCパーツからオシャレなノートPCまで:msi style!
- 欲しかったアレがここにある!:ニーハオ!!上海問屋
- VAIOのことならお任せ!:VAIO LOVERS
- ソニーじゃなきゃもったいない!:SONY LOVERS
- FMVを安く買うならここ!:富士通マニア
- ThinkPadがWeb限定特価:Lenovo media
- デルのお得が毎週更新:DELL evolution
- Windows 7対応周辺機器なら:I・O DATA USER
- Windows 7搭載PC続々:マウスコンピューターステーション
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.