レビュー

Atomじゃ物足りない、それならコレでどうだ!?――新生「VAIO Y」を攻略する6万円台から買える13.3型VAIOノート(3/4 ページ)

Atom搭載機ではないVAIOモバイルノートで最も安価なのが「VAIO Y」シリーズだ。この夏はCPU、デザイン、カラバリに手を加えることで、完成度を高めている。

フルピッチのアイソレーションキーボードを装備

アイソレーションキーボードと2ボタン式のタッチパッドを採用する

 モバイルノートPCとしては大きめの画面サイズに合わせて、キーボードとタッチパッドのサイズにも余裕がある。キーボードはキー間隔を離して格子状パネルにはめ込んだ、VAIOおなじみのアイソレーションタイプを採用。約19ミリのキーピッチと、約2ミリのキーストロークを確保している。

 主要キーのサイズは15×15ミリで、キー間隔は4ミリ程度空いている。カーソルキー周辺に変則的なキーピッチやレイアウトが一部見られるが、EnterやBackspaceは非常に大きく、スペースバーもパームレストも十分なサイズがあり、総じて打ちやすい。最上段のキーは小さい(14×10ミリ)ものの、Esc、F1~F4、F5~F8、F9~F12、NmLk~Deleteの間は少し離れていて、ブロック分けしているのでタイプミスは発送しにくい。

 キーストロークは浅く、タッチは軽めながら、適度な反発があり、押した際に底を突く感覚もあるので、打ち心地は悪くない。キーを強めに押すと、キーボードユニットが少したわむが、意識しなければ分からない程度だ。ただ、入力時にはパタパタ、カチャカチャと少し音が鳴るので、静粛な場所では少し気になるかもしれない。

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 キーボードの左上には2つのワンタッチボタンが並ぶ。VAIOボタンを押すと独自のコンテンツ再生ソフト「Media Gallery」が起動し、ASSISTボタンを押すと独自のトラブルシューティング・サポートソフト「VAIO Care」が立ち上がる仕組みだ。FキーはFnキーとの同時押しで消音、音量の上げ下げ、輝度、ディスプレイ出力切り替え、拡大/縮小、スリープといった機能が働く。

 細かいパターンが施されたタッチパッドは、サイズが76×44ミリと十分な広さがあり、指の滑りがよい。左右のクリックボタンは前面の傾斜に合わせて配置されており、浅めのストロークで軽い力で押せるため、長時間使っていても指が疲れにくいと感じた。

 タッチパッドにはシナプティクス製のドライバ(V7.4)が導入されており、2本指の開閉で拡大/縮小を行う「つまみズーム」や、2本指ではじく動作による進む/戻るといったマルチタッチジェスチャーをサポートしている。モバイルノートPCとしてはタッチパッドのサイズが広めなので、2本指を使った操作も苦労せず行えた。

タッチパッドはシナプティクス製のドライバ(V7.4)により、2本指での拡大/縮小や進む/戻る、回転などの操作に対応する

プラットフォーム変更でパフォーマンスはどうなったか?

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 ここからは各種ベンチマークテストでVPCY219FJ/Sのパフォーマンスをチェックしていこう。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右に示した通りだ。CPU内蔵のグラフィックス機能であるIntel HD Graphicsを使っているだけに、グラフィックスのサブスコアは3.8にとどまったが、そのほかは4.2~5.9となっており、Windows 7の基本機能を難なく利用できるレベルにある。

 PCMark05は一部のテストが64ビットに対応していない(64ビット版のWindows 7には、32ビット版のWindows Media Encoder 9がインストールできない)ため、総合スコアが出ていないが、だいたいスペックから予想される通りの結果が出ている。PCMark05は古いテストでシングルスレッドでのプログラムが多いため、動作クロックが1.2GHzと低めのCore i3-330UMではあまり高い結果が望めない。一方、世代が新しいPCMark Vantageはマルチスレッドに最適化されたテストを含んでおり、総合スコアが伸びている。

 Windowsエクスペリエンスインデックスでは振るわなかったグラフィックス性能についてだが、チップセット内蔵のIntel GMA 4500MHDを使っていた従来機よりグッと底上げされている。ただし、DirectX 9.0世代の3D描画性能を見る3DMark06は低調な結果でゲームマシンとして使うのは困難だ。


PCMarkVantage x64(1024×768)のスコア

PCMark05のスコア

3DMark06(1280×768)のスコア

FF11ベンチ3のスコア

※記事初出時、VAIOオーナーメードモデルのオプションとFF11ベンチ3の結果に誤りがありました。おわびして訂正いたします。

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