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アキバの有名パーツショップ「T・ZONE」が廃業:また1つ……
アキバの大型店舗「T・ZONE.PC DIY SHOP」が廃業する。PC関連事業の資産はサードウェーブに譲渡され、店舗跡地は「ドスパラ」になる予定だ。
MAGねっとホールディングスは11月29日、秋葉原で「T・ZONE.PC DIY SHOP」を運営する同社子会社、T・ZONEストラテジィの事業廃止を発表した。T・ZONE.PC DIY SHOPは、秋葉原のPCパーツショップ密集地域に全3フロア構成の大型店舗を構え、品ぞろえの豊富さで知られる有名店。(→周辺ショップの反応)
MAGねっとホールディングスは、事業廃止の理由として「豊富な品ぞろえを維持するためには売り場面積の一定の確保が必要である点、一店舗体制であることにより大量仕入れによる仕入れ値引きのメリットを享受することができない点」を挙げ、「PC関連製品販売事業の利益水準では店舗の継続は困難」と判断した。T-ZONE.PC DIY SHOPの経営状況は、2010年3月期で38億5100万円の売上高に対し、営業損失4800万円と赤字へ転落している(2008年同期は7400万円の営業黒字、2009年同期は2500万円の営業黒字)。
T・ZONEストラテジィが保有するPC関連製品販売事業に関する資産は、サードウェーブに譲渡される。今後サードウェーブは、2011年以降にT-ZONE店舗跡地で「ドスパラ PCパーツ館(仮称)」を開店する予定という。
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