“赤い”は速い! SandyBridge-E世代のゲーミングPC「HP Pavilion Desktop PC h9-1190jp」を駆る:3930K、580GTX、高速SSD(2/2 ページ)
日本HPの「HP Pavilion Desktop PC h9-1190jp」は、水冷システムを採用したゲーミングモデルだ。赤く光る“Phoenixデザイン”はいかにも強くて速そうだけど、実際はどうなの?
フラッグシップモデルにふさわしい圧倒的な性能
いかにも“速そう”な外観に最新パーツを詰め込んだHP Pavilion Desktop PC h9-1190jpだが、実際の性能はどうだろうか。いつものベンチマークテストで検証していこう。
試したのはPCMark Vantage、PCMark 7、3DMark06、3DMark Vantage、3DMark 11、ゲーム系ではFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkといったおなじみのソフトだ。また、3DMark Vantageは「Entry」「Performance(標準)」「High」「Extreme」、3DMark 11は「Entry」「Performance(標準)」「Extreme」のすべてで実行してみた。
Windows 7のエクスペリエンスインデックスを見ると、最低スコアがCPUの7.8、それ以外はすべて7.9という非常に良好な結果だ。評価機はBTOメニューで選択できる最上位のCPUではないが、それでも十分すぎる性能といえる。実際の操作感でいえば、やはり高速SSDを採用している点はポイントが高い。Windows 7の操作でストレスを感じることは皆無だ。
PCMark VantageとPCMark 7の結果も非常に高く、PCMark Vantageでは高速なSSDが全体を底上げして2万を超えるスコアを叩きだした。“ハイスペックなのに低価格”を売りにしたデスクトップPCの中にはバランスの悪さが目立つモデルもあるが、h9-1190jpはまさに死角のない性能を持つといえる。
3D描画性能を測るベンチマークテストも、より負荷の高いExtreme設定での計測が現実的なほどなめらかに動作し、FINAL FANTASY XIV Official BenchmarkがHigh設定で6000を超えるなど、ゲーミングモデルとしての適正を見せつける結果となった。DirectX 11に対応した最新の3Dゲームも、リッチな設定の美しいグラフィックスで存分に楽しめるだろう。
なお、水冷システムを採用したことで、ハイスペックなマシンに特有の発熱やそれにともなう騒音がどの程度軽減されているのかも気になるところだ。そこで騒音計を使って、システムに負荷をかけた状態の騒音レベルも測定してみた。環境騒音は約32デシベルで、騒音マイクは本体前面から20センチほど離したところに設置している。
結果は41~43デシベルといったところで、ゲーミングマシンのピーク時の騒音と考えればかなり静かなほうだろう。実際、アイドル時はファンノイズがほとんど聞こえないうえに、ベンチマークテストなどを実行していても、空調などが動作している環境ではあまり目立たない。ただ、ファンの回転がシステムの負荷に応じて細かく制御されているために、回転数が頻繁に切り替わるのは静かな部屋だとかえって気になった。
HP Pavilion Desktop PC h9-1190jpは、“特別なPC”であることを主張するかのようなデザインの中に、見かけ倒しではない確かな実力を秘めた1台だ。いわゆるゲーミングPCといえば、ホワイトボックス系が販売する「○○推奨モデル」が頭に浮かぶが、自室に置くプライベートなPCとしてデザインにもこだわりたいなら、HP Pavilion Desktop PC h9-1190jpはうってつけだろう。
Core i7-3820を搭載する最小構成で11万9700円、評価機と同じCore i7-3930Kを搭載した最小構成は14万円弱とけっして安い製品ではないが、その価格に見合うだけの価値は十分にある。
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水冷システムを導入し、他の追随を許さない最高峰のスペックで新境地を切り開くゲーミングモデル
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