レビュー

定番Ultrabookが“タッチ”でもっと快適に――「ZENBOOK Touch UX31A」実力診断13.3型フルHDのIPS液晶+マルチタッチ(3/3 ページ)

ASUSのUltrabook「ZENBOOK」にタッチ対応モデルが登場。薄型軽量ボディはそのままにタッチパネルを搭載し、スペックも強化。さらに隙がなくなった。これがWindows 8時代のZENBOOKだ。

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バッテリー動作時間、静音性、放熱性も問題なし

 バッテリー動作時間はBBench 1.01(海人氏・作)を利用して測定した。無線LAN経由でネットに常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定でテストを行った。Bluetoothはオフにし、電源プランはASUS独自の設定「Power4Gear Hybrid」は使わず、OS標準の「バランス(ディスプレイ輝度40%)」を利用した。

ASUS独自の電源管理機能「Power4Gear Hybrid」。パフォーマンス重視とバッテリー重視の2通りがあり、バッテリー動作時は自動的に「Battery Saving」へ移行する(写真=左)。内蔵バッテリーの着脱はできない設計だ。ACアダプタは、本体サイズが60(幅)×60(奥行き)×29(高さ)ミリ、重量は約181グラム(実測値)と小型軽量で、本体と一緒に携帯しやすい(写真=右)

 この条件でテストし、バッテリー満充電の状態から残量5%で休止状態に入るまでの時間は7時間3分だった。公称のバッテリー動作時間は約8時間30分だが、それには及ばない。しかし、常時インターネットに接続してこれだけ持てば、外出先の作業などでも及第点といえる。ZENBOOK Touch UX31Aはもともとの輝度が高いため、輝度を低めに設定しても実用上問題はなく、こうすればもう少しバッテリー動作時間を延長できそうだ。

 騒音と発熱も問題ない。PCMark 7を実行していても騒音は38デシベル(暗静音時30デシベル)とあまり気にならない騒音レベルを保ち、熱もパームレストにまでは伝わってこない(室温24度の環境下で27度ほど)。キーボードの奧側は約39度まで上昇したが、タイピングをしても熱を感じることはなかった。

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流行を取り入れ進化するUltrabook

 ZENBOOK Touch UX31Aの家電量販店における実売価格は15万4800円前後(税込み)だ。タッチパネルを搭載し、メモリ容量が倍増したことで、従来モデル(ZENBOOK Prime UX31A)よりも1万5000円ほど高くなっている。数あるUltrabook製品の中でも価格は高めだが、仕様を考慮すれば納得できる価格だ。ネットショップでは実売13万円台で手に入るケースもある。

 メモリ容量やSSDの性能といった要素をさらに磨き、タッチパネルでWindows 8を快適に操作――昨今はコンバーチブル形のノートPCも多数登場しているが、本機は多くのユーザーがなじみやすいクラムシェル形のノートPCとして、文句がほとんどないほどの製品に仕上がっている。

 ZENBOOKシリーズは美しくシンプルなデザインと完成度の高い仕様、そして高いコストパフォーマンスでUltrabookをリードしてきた。この人気シリーズにトレンドのタッチパネルまで搭載したのだから、まさに「鬼に金棒」だ。Windows 8のUIをタッチで楽しめる薄型軽量モバイルノートPCが欲しい、と考えるならば必ずチェックしておくべきモデルだろう。

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