dynabook KIRAの進化がデジタルフォトにもたらすもの:続・カメラマンが使う「dynabook KIRA」(2/2 ページ)
これまでに数え切れないほどのPC製品を撮影し、モノ選びに強いこだわりを持つカメラマンの矢野渉氏。そんな同氏の審美眼にかなったモバイルノートPC「dynabook KIRA」がこの冬、モデルチェンジを行った。新しいKIRAは、撮影のよきパートナーになれるか。
V634/28KSと冬枯れの街を歩く
これだけ軽く、バッテリー駆動時間が延びたPCがここにあるなら、外に出て日が暮れるまで撮影をするしかあるまい。V832は実働7時間ぐらいだったので最悪のことを考えてACアダプタを携帯していたが、今回はACアダプタを家に置いて外に出た。荷物は軽いほうがいいという主義だけれど、これは初めてのことだ。
V634/28KSをバッグに入れて冬枯れの街を歩く。気温が低いからバッテリーの減りが早いのだろうとは予測していた。ところがバッテリーはなかなか減らない。この薄いボディにどれだけの蓄電がされているのか。それともCPUがバッテリーを食わないのか。たぶん両方だろう。これは本当に1日仕事で使えるPCだと言える。
冷えきった街で撮影、V634/28KSにデータを転送して写真のチェック、スリープを繰り返す。でもV634/28KSは音を上げない。黙々と仕事をこなすのだ。こういうのはうれしい。まるで有能な部下ができたみたいだ。
「Windows 8世代のPC=使いにくい」という先入観は捨てるべき
いろいろと物議を醸したWindows 8だが、このV634/28KSに搭載されているバージョン8.1になって、随分と使い勝手がよくなった。スタートボタンが付いたし、設定すれば起動時にタイルが並ぶスタート画面をパスできることが大きい。誰でも無駄な作業はしたくないのだ。
それでも「あえてタッチなしでは使いにくいと言われるWindows 8.1を導入する理由があるのか?」という人もいるだろう。しかし確実に「アリ」だ。起動とシャットダウンの時間がものすごく速い。厳密に計ってはいないが、体感でWindows 7搭載PCの3分の1ぐらいの速さだ。これだけでもWindows 8.1のPCを買う動機にはなるだろう。
細かいことだが、このV634/28KSのHDMI端子は4K(3840×2160ドット)出力に対応している。今は高額なテレビ以外にその画像を見る機会はないが、PC用の外付けディスプレイも従来より価格を大幅に下げた4K対応モデルが発売されつつある。数年後、プロフォト用の4Kディスプレイが登場すれば、V634/28KSとHDMIケーブル1本でつなぐだけで、とんでもない次元の写真を目にすることができるのだ。
その日を夢見て、V634/28KSと長く付き合うのも悪くない。
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