新海外データ定額プラン「海外1Dayパケ」開始、これまでの“海外パケ・ホーダイ”と何が違う?:ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」
2013年11月~12月初旬のモバイル通信&ルータ事情で注目したい項目をピックアップ。後編は海外渡航時のライト層に向けたと思われるドコモ新サービスをチェックする。【後編】
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「海外1Dayパケ」 海外での通信がちょっと安心、ちょっとリーズナブルに
国際データローミング関連のトピックとして、NTTドコモが新サービス「海外1Dayパケ」をはじめた。
海外1Dayパケは、利用開始から24時間単位で海外でのデータ通信を定額で利用できるサービス。料金は利用する国によって異なり、24時間980円から(渡航国により最大1580円)となる。これまで提供されていた「海外パケ・ホーダイ」の1日1980円(20万パケット/約24.4Mバイトまで)~2980円(20万パケット超の場合)と比べるとかなり安くなった。最大データ通信量は24時間/30Mバイトまでと定められ、30Mバイトを超えると「最大16kbps(!)」の厳しい速度制限がかかる。実質、データ通信は満足にできないであろう速度となると若干悩ましいが、これまでのサービスのように通信量によって料金が上がるわけではない。
また、1日単位ではなく「申し込みから24時間単位」で利用可能時間が算出される仕組みになったのも、意外と大きな変更だ。24時間と1日、一見同じように思えるが、これまでの日本時間0時まで──とする1日単位の切り方だと、渡航先ではほんの数時間しか使っていないのに、時差の関係で日本時間での日を跨いだため計2日分の料金に……という悲しいことが起こり得る。24時間単位であれば、滞在地の時間の感覚で利用する日数をカウントできるわけだ。
なお海外1Dayパケは、Xi/FOMAの総合プラン(音声通話対応プラン)向けの付加サービスとして提供されるため、ポータブルWi-Fiルータ向けのデータ通信専用プランでは申し込みできないのがとても残念。ま、上限通信量が24時間/30Mバイトまでと低く設定されていることから、海外でも普段と変わらず使うレジャー用途ではなく、緊急的な位置付け(迷ったときのメール連絡やちょっとした地図チェックなど)で安心して利用できるよう一般的なスマートフォン利用者を対象に提供するのだと思われる。
ともあれ、これまでの高額な海外パケット定額サービスと比べると低価格になった点、そして課金の仕組みが24時間単位になったことは評価できる。もちろん、日本と同じように頻繁にデータ通信を行いたい人であれば、海外で現地のSIMカードを入手する、あるいは滞在期間だけレンタルルータサービスなどを契約するなどの手段もあるが、知識、手続き、あるいは言葉の面が心配という人も多いはず。国内キャリアが用意するサービスは、ちょっと高かったりする半面、こういった層に安心して使えるものだ。同様のサービスがドコモ以外の各社からも提供されることに期待したい。
タッチ操作対応のWi-Fiルータ「301HW」「GL10P」が登場
モバイルWi-Fiルータの新機種は、ソフトバンクモバイル版は「301HW」、イー・アクセス版は「GL10P」となるHuawei製モデルが2013年12月6日に登場した。
301HW/GL10Pは発売済みの「203Z/GL09P」と同様に、AXGPとFDD-LTEに対応するマルチネットワーク対応のポータブルルータだ。対応ネットワーク周りの機能についての変更もないようで、この部分は203Z/GL09Pと同じである。
外観/使い勝手での大きな違いは、大きめのタッチパネルを採用することにより、端末単体で各種設定変更などが行いやすくなったこと。以前、WiMAX 2+対応ルータ「HWD14」やNTTドコモの150Mbps通信対応ルータ「L-02F」を紹介した回でも述べたが、タッチ操作対応ルータはじわじわ増えている。
また、小型/軽量化したことで若干だが携帯しやすくなった。一方、バッテリー容量は3.7V/2400mAhと、前モデルの同5000mAh比で半分以下となった点、USB給電機能がなくなった点など、いくらか割り切った部分もある。それでも連続通信時間のカタログ値10時間を確保するので、取り立てて前モデル比で不便に感じることはなさそうだ。
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