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Macで4Kクラスの超高解像度ディスプレイを試す広田稔のMacでいくね?(27)(4/4 ページ)

春といえば物欲の季節! えっ、年中ですって……!? ともかく今回はMacの作業環境を快適にしてくれる外付けディスプレイの中から、超高解像度タイプを2製品テストしてみました。

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OS X 10.9.2ではHiDPI表示ができない?

 もう1つ気になったのは、デルのUP2414QをRetina表示にできないかということ。OS X 10.7「Lion」の時代には、開発ツールの「Xcode」に含まれている「Quartz Debug」で「HiDPI」をオンにすると、通常のディスプレイでもRetina表示にできるという小技があった。

 インターネットを検索すると、今年の1、2月ぐらいまではオンラインウェアを使ってデルのUP2414QでHiDPI表示が実現できていたようだ。しかし、筆者の15インチMacBook Pro Retina(Late 2013)/OS X 10.9.2では、接続する端子やシェアウェアを変えて検証してみても、どうにもうまく動作しない。

 一部では、2月末に登場したOS X 10.9.2にアップデートしたことでディスプレイ関連の不具合も起こってるようなので、OSのバージョンが古ければいけるかもしれないと、手元にあった初代15インチMacBook Pro Retina(Mid 2012)を初期化し、OS X 10.8.5に戻して、解像度を変更できる「QuickRes」というシェアウェアでHiDPIを試してみたところ、晴れて実現できた(さらっと書いてますが、ここにたどり着くまでが長かった……)。

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「QuickRes」は2.99ドルのシェアウェア。最初にHiDPIをオンにすると、メニューバーを右クリックすることで、HiDPIの解像度が選べるようになる
旧15インチMacBook Pro RetinaをOS X 10.8に戻すことで、「外付けディスプレイでもRetina」なHiDPIを実現できた。ただし、本体では滑らかなマウスカーソルの動きが、デル側では若干ひっかかる印象があったのが気になった

 MacBook Pro Retinaで利用する超解像度外付けディスプレイというくくりで、今回用意した2機種のディスプレイを比較すると、LG「34UM95-P」のほうがいろいろな意味で実用的と感じ、一方のデル「UP2414Q」は、今後のOS Xの対応に期待したいという結論になった。アップル自体が4K対応の「Thunderbolt Display」を出すのではといった(期待まじりの?)予想もあるので、もう少し待てば状況が大きく変わってくるのかもしれない。

著者紹介:広田稔

 Mac雑誌の編集者、IT系ニュースサイトの編集記者を経てライターに。アップルとインターネットが専門分野で、初代iPhoneが発表された「Macworld Expo 2007」や、初音ミクの海外初ライブとなる「MIKUNOPOLIS」、ニコニコ動画史上最大のイベント「ニコニコ超会議」などをがっつり取材した。

 近著は「ニコニコ動画めもりある ニコニコ大会議編」(アスキー・メディアワークス)など。個人のTwitterアカウントは「kawauso3」です。

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