連載

FILCOメカニカルキーボード×FILCOキーロック――私はいかにしてあの“地雷キー”を克服したか至高のITマリアージュ(2/2 ページ)

道具と道具が交わることで、単独ではあり得ない境地に達することがある。そんな組み合わせの妙を伝えるリレー連載がスタート! 今回は“地雷キー”を打ついらだちから解放された例を語る(古田雄介)

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ハードウェアキーロックなら、誤字だけでなく、脱字も瞬時に察知できる

 筆者は、2年前からFKL01で「Insert」と「変換」、「無変換」「カタカナひらがな」キーをロックしている。

赤丸で囲った部分がFKL01をセットしたキー。たった4キー。されど4キー

 それ以前にもソフトウェアのキーロックを導入して、じゃまなキーを無効設定にしてはいたが、Windows上で動くソフトのため、UEFI(BIOS)画面やOSインストールはどうしようもなかった。

 また、(これが特に重要だが)誤入力した瞬間に気づけないのが嫌だった。打ち間違えたということは、本来入力すべきキーに触れていないわけで、文章には脱字が混ざることになる。丸ごと1字抜けたらすぐに気づくが、例えば「ま(MA)」が「あ(A)」になっていたりするのは、けっこう見落としてしまう。

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 それが物理的なキーロックなら、誤入力の瞬間、指でそれを実感できる。押し下げられないキーに触れた時点でミスを察知し、すぐに本来のキーに指を向かわせられるのだ。ジョギング中に転びそうになって一旦立ち止まるのと、ちょっとつんのめっただけですぐに元の体勢に戻れるのとでは、快適さを削ぐ威力が大きく違う。筆者にとって、文章作成中におけるソフトキーロックとハードキーロックの違いはまさにそれだ。

 「Insert」「変換」「無変換」「カタカナひらがな」。いずれも筆者には一切不要なキーで、誤入力するたびにイライラさせられた嫌なヤツらだが、今はもうただの無関係な存在でしかない。長文を書いているとき、急に上書きモードになって推敲中の文字が元の文章を駆逐していくこともないし、途中からカナ入力になって暗号文チックな文字列にいらつくこともない。最高に腹立たしかった「Insert」でさえ、「ああいたね、そんなヤツ」という感じだ。

セットの仕方は、真上のキーキャップを外して、目当てのキーに FKL01を滑り込ませるだけ
キーキャップを戻せば、ロックの有無は目視できない
「Insert」キーのように最上段にあるものは、直下のキーを外し、FKL01を裏側にして滑り込ませる

 昔から使い慣れていたキーボードに対応する物理キーロックが登場したことは、本当に幸運だったと思う。日常的に使う道具だからこそ、ほんのわずかな改良でも、得られる恩恵の総量はとても大きくなる。FILCOのメカニカルキーボードを使っている人はもちろん、よく使うキーに不要なキーが隣接していてうんざりしている人にも、この組み合わせを強くすすめたい。

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