「まるで掃除機」な2万回転ファンなど、スキマで光る新製品が続々:古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)
超高速回転ファンやオペアンプが交換できるDAC、PT3が2枚挿せるほぼmini-ITXマザーなど、ニッチながら強烈な存在感を持つ新製品が続々と登場した。とりあえずワクワクしておこう。
「ラックマウントなどで需要があるみたいです」――2万rpmファンの評判
冷却パーツの新製品で先週特に目立っていたのは、AAVIDの産業向けファン「HyperJet」シリーズに属する4センチモデル「PEAD14028BH」だ。3000~2万rpmという規格外の回転数で動作する。価格は3600円弱だ。なお、同シリーズの8センチモデル(3000~1万200rpm)と9センチモデル(2000~9000rpm)、12センチモデル(2100~6500rpm)は6月末に登場している。
PEAD14028BHは最大26.41cfmの風量を4センチ角から送り出すため風の勢いが強烈で、ネジ固定せずに稼働させると自走するほどの力を持っている。その分騒音値も最大59.5デシベルと大きく、実際に小型掃除機のような音がした。
特徴があまりにはっきりしているため、好みの分かれる製品といえるが、ニーズは確実にあるようだ。TSUKUMO eX.は「ラックマウント用に買っていかれた人がすでにいらっしゃいます。ノイズは不問でとにかく限られたスペースで強力に送風したい人のためのアイテムといえますね。倉庫などにあるNASや外付けHDDなどを冷やしたいという人にもいいかもしれません」と話していた。
ニッチな需要という意味では、玄人志向のUSB DAC「KURO-DAC」も面白い。基板上にICチップソケットが2基あり、好みのオペアンプに交換できるほか、上級者が改造しやすいように回路図を公式サイトで公開するなど、カスタム性に優れた製品だ。価格は1万円強。
パソコンショップ・アークは「普通に使うならもっと割安なDACもありますが、カスタム欲や自作欲を満たすなら魅力的なモデルだと思いますよ。夏休みシーズンに入りますし、そういう視点で興味を持つ人も出てくるかな」と期待していた。
もう1つ、BUY MORE秋葉原本店が「スキマな需要を狙って仕入れました」という、BIOSTARのH81マザー「H81MHV3」も紹介したい。基板の規格はmicro ATXながら、17センチ(幅)×19センチ(奥行き)というmini-ITXに長さを2センチ足したサイズで、装着可能なmini-ITXケースもいくつかある。その小ささのうえで、PCI Express x1とx16スロットを備えているのが仕入れの決め手になったという。
同店は「組み合わせを注意すれば、mini-ITXケースを使ってPT3を2枚挿ししたマシンが作れてしまうんです。そこはニッチながらも確実に需要があると考えました」と語っていた。価格は5980円だ。
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