Windows 9(仮称)に搭載されそうな「Siri」対抗の機能とは?:鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」(2/3 ページ)
AppleがiOSにSiriを導入してから、音声によるパーソナルアシスタント機能は一般にも定着しつつある。MicrosoftはすでにWindows Phone 8.1でSiri対抗機能の「Cortana」を搭載しているが、次期OSのWindows 9(仮称)でもこれが利用可能になるかもしれない。
Cortanaでどんなことができるのか?
Cortanaの使い方については、Microsoftの公式ページが詳しい。Windows Phone 8.1は現在日本で未提供だが、一通りの機能は日本語でも解説されている。
Cortanaが起動している状態で可能な操作はフレーズ入力以外にもいくつかあり、画面右上の「≡」ボタンを押すと「Cortana's Notebook」というメニューが起動する。日本語では「Cortanaのメモ帳」となるが、端的に言うと「Cortanaの設定メニュー」であり、個々人のカスタマイズ情報がここに記録され、変更が可能だ。
その横の「音符」ボタンは、現在流れている曲をCortanaが聴き取り「その曲名を検索してくる」という機能だ。例えば、レストランで素敵なBGMが流れてきたとき、Cortanaに尋ねれば、その曲名を教えてくれる。実際に試したところ、手持ちの(数少ない)洋楽ライブラリはだいたい認識できたりと、割と優秀な印象を受ける。AppleはShazamとの提携でiOS 8に導入した機能だ。
また、画面の検索フレーズ入力枠の少し上辺りをタッチし、画面上方向にスライドしていくと、現在の最新トピックが表示される。ちょうどGoogleがAndroidで採用している「Google Now」に近い構成になっており、近隣の天気や直近の予定、イベント、ニュースなどが一覧できる仕組みだ。
検索可能なフレーズも、いくつか定型文が用意されている。詳細は前述の公式ページに記されているが、Cortanaとの他愛もない会話(「冗談を言って」など)から、連絡帳に記された人物を電話機能で呼び出したり、SMSメッセージの送信、スケジュールの確認や変更、予定のリマインダ、メモとして記録、プレイリストの演奏、目的地へのナビゲーション、近隣の施設探し、天気予報、ニュースの確認など多岐に渡る。
また「Launch Internet Explorer」のように直接アプリ名を指定してCortanaから起動させることも可能。仮に次期WindowsでCortanaが標準サポートされ、日本での販売が開始されたとして、これらがどこまでサポートされるかは気になるところだ。
Cortanaが連携するのは、Bingや標準アプリばかりだと思いがちだが、実際にはサードパーティの開発者が用意したWindows Phoneアプリでも利用できる。アプリ側で呼び出すためのコマンドと実際の動作を定義しておくことで、Cortana経由でアプリを操作できる仕組みだ。
実際の構文解析はBingクラウドに依存しているが、Windows Phone 8.1アプリでは前述のフルフレーズでの文章入力でも動作を理解できる「自然言語解析(Natural Language Understanding)」が利用できる。まだこれら機能を活用したアプリはほとんどないと思われるが、今後もしCortanaの次期Windowsへの標準搭載が進むならば、対応アプリの数も増えてくるかもしれない。
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