Windows 9(仮称)に搭載されそうな「Siri」対抗の機能とは?:鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」(3/3 ページ)
AppleがiOSにSiriを導入してから、音声によるパーソナルアシスタント機能は一般にも定着しつつある。MicrosoftはすでにWindows Phone 8.1でSiri対抗機能の「Cortana」を搭載しているが、次期OSのWindows 9(仮称)でもこれが利用可能になるかもしれない。
Windows 9(仮称)へのCortana導入シナリオを考える
現在のところ、CortanaはPCでの利用よりも「スマートフォンでの利用」を重視した作りだ。ここまでの説明で分かるように、Cortanaで利用可能なパーソナルアシスタント機能の多くは、キーボードが使えない環境や作業場以外での情報確認などを想定したもので、PCの利用できる環境ではあえてCortanaを使う必然性はない印象も受ける。
仕組み的にもAppleのSiriやAndroidのGoogle Nowに近く、スマートフォンのプラットフォームとしての両者を強く意識した仕様だ。実際、下記のような比較ビデオがNokia名義でYouTubeに公開されていたりと、当面のターゲットはスマートフォン市場にある。
となると、うわさ通りMicrosoftが次期WindowsにCortanaを搭載するならば、どのようなシナリオを考えているのだろうか。PCで作業中、寂しいときの話し相手……という線も捨てがたいが、どちらかといえば「デスクトップPC」での利用よりも、将来的なOS統合を見据えた「タブレットへのCortana展開」を考えている可能性が高い。
次期Windowsでは「デスクトップSKU」と「モバイルSKU」といったように用途別にOS製品が用意される可能性が指摘されているが、モバイルSKUはデスクトップ画面を持たず、従来のWindows PhoneとWindows RTの中間体のようなOSになることも予想される。
モバイルSKUを搭載するPCでは、キーボードを持たないタッチ中心の操作体系になるとみられ、こうしたデバイスでCortanaの活用を進めていくという考えだ。CortanaをPCに搭載することで、Cortana対応アプリを増やしていくという狙いも考えられ、将来的にはWindowsのセールスポイントの1つになるかもしれない。
まずは現地時間9月30日に行われるMicrosoftの発表内容に注目だ。
関連キーワード
Cortana | Windows | Windows Phone | Microsoft | Siri | Windows Phone 8 | Windows 9 | Google Now | 鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」 | Windows 8.1
関連記事
- 鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」:Windows 9(仮称)のプレビューは9月30日に公開か?――見えてきた次期OSの姿
米Microsoftは9月30日(現地時間)、次期Windowsについての発表イベントを開催する。賛否両論だったWindows 8世代の次は、どのような進化を遂げるのだろうか? 徐々にその姿が見えてきた次期Windowsの情報を整理する - 鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」:Windows 8.1 Update 2は結局どうなったのか?――見えてきた次期OS「Threshold」への道
「Windows 8.1 Update 2の提供予定はなし」と公式ブログで明らかにしたMicrosoft。それでは、Windows 8.1 Updateに続くアップデート、そして次期OS「Threshold」のリリースはどうなるのだろうか? - 鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1 Update」:3つのOSを1つにする「次期Windows」で何が変わるのか?――消えたSurface Miniの行方
米Microsoftのサティア・ナデラCEOは、「現在3種類あるWindows OSを次期バージョンで1つにする」と発言した。この意味を分析し、次期Windowsの姿を考えてみる。 - Windows 8.1(Windows 8.1 Update)特集
斬新さゆえ評価が分かれたWindows 8。そこからWindows 8.1、Windows 8.1 Updateと着実に使いやすさは向上している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.