レビュー

「1.19キロ」「12.8ミリ」のウスカルボディでアップした「YOGA 3 Pro」の実力を検証するCore M“上位モデル”の性能は? (2/4 ページ)

4つのスタイルを使い分けるYOGAシリーズの最新モデルが新しいボディで登場した。「Core M」の性能とともに大きく向上した使い勝手をチェックする。

3200×1800ピクセルのの解像度。個性的なキーボード配列

 本体サイズは330(幅)×228(奥行き)×12.8(高さ)ミリだ。幅はYoga 2 Proと同じで、奥行きは8ミリ短くなり、2.7ミリ薄くなった。12.8ミリといえば、LaVie Zよりも薄く、LaVie Xと同等だ。とにかく薄い。

 しかし、この薄さでありながらボディがしなることなく、その強度は使っていて安心できる。重さも、Yoga 2 13の約1.66キロ、Yoga 2 Proの約1.39キロから、約1.19キロとさらに200グラムの軽量化を実現した(ただし、LaVie Zよりは重いが)。

 薄くなって軽くなったボディでも強度を確保できるように、本体はマグネシウム合金を用い、ディスプレイパネル表面はコーニングのゴリラガラス(第3世代)でコートしている。

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 本体のキーボード面と液晶ベゼルはブラックでそろえている。ヒンジは金属光沢のシルバーだが、天面と底面は3色のカラーバリエーションを用意している。「クレメンタインオレンジ」、「プラチナシルバー」、「シャンパンゴールド」で、クレメンタインオレンジは早い段階からYOGAで採用している、いわば“伝統色”だ。プラチナシルバーは落ち着いた色合いなのでビジネス用途でも目立ちすぎることがない。今回新たに加わったシャンパンゴールドは明るく華やかな色だ。

 なお、底面はほぼフラットで、メモリなどにアクセスするためのカバーもない。特殊ネジを用いたネジ穴はあるので本体パネルを開くことは可能とみられるが、それでも、ユーザーが交換、拡張できるパーツは限られている。このほか、底面には、4隅にゴム足、手前のパームレスト裏左右にはスピーカーがある。ファンレス仕様で吸排気用のスリットなども見当たらず、起動中も動作音はない。

底面はゆるく曲面を持たせている。メンテナンス用に取り外せるカバーは持たない。正面寄り両側にあるスリットはステレオスピーカー用だ

 ディスプレイは、Yoga 2 Pro同様に、13.3型の3200×1800ピクセル液晶パネルを採用している。高い解像度のおかげで高画素CMOSを搭載するデジタル一眼レフカメラの写真などを少ないスケーリングで、精細に表示可能だ。

 通常のテキストなどに関しては、標準でWindowsのフォントのスケーリング比を調節しているため、文字の視認も容易だ。パネル方式もIPSを採用しており、良好な発色と広い視野角で、クラムシェルからタブレットまで、変形しても見やすい。

 キーボードは、6段配列からファンクションキー列を廃した5段配列に改めた。キーの配列にクセがあり、最右の列にDelete、全角半角、PageUp、PageDownを設けている。13.3型ディスプレイを搭載するボディであるため、キーピッチは十分だ。ただ、薄型ボディゆえにキーストロークは浅い。それでも比較的しっくりくる打鍵感を得る。

 これは、キーの側面がホワイトに塗装されていることから来る“視覚的な効果”もある。実際にキーを打って気がついたのだが、指でキーを押すと、この白いフチが沈んで見えなくなるため、押した“実感”が目からもプラスして得ることができるた。

 タッチパッドは、このボディサイズなら標準的か若干大きいと感じる広さを確保している。左右クリックボタンは独立したボタンではなく、タッチパッドの中に組み込まれている。タッチパッドの下部中央に赤い線があるので、ここで左右の区切りを判断できる。パームレストはディンプルのような刻印を施している。飾り気はなくスッキリしているという視覚的効果だけでなく、摩擦を減らしてスムーズに手の平を動かすこともできる。

YOGA 2 Proと同じく3200×1800ピクセルと実現した13.3型ディスプレイを採用する(写真=左)。キーボードはファンクションキーを廃した5段配列を採用した。一部、キーボードレイアウトが“個性的”になっている部分がある(写真=右)

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