レノボ・ジャパンがアピールする「これがThinkPadだ!」:HelixのSIMロックフリーモデルも登場予定(2/2 ページ)
第5世代Coreプロセッサー・ファミリー導入ThinkPadシリーズを発表したレノボ・ジャパンは、同日行った説明会で、ThinkPadが企業の生産性向上にどのように貢献するのかを訴えた。
MIL Specも8項目から10項目クリアに
レノボ・ジャパン Think製品事業部 ThinkPad Product Managerの吉原敦子氏は、今回登場した新モデルについて、ユーザビリティの向上からオプションの共通化、検討性の向上、拡張性の拡大について説明し、加えて、それぞれの新モデルにおける特徴を紹介した。
ユーザビリティの向上では、ThinkPad X1 Carbonの新モデルで“復活”した6段配列キーボードを取り上げた。吉原氏の説明では、従来モデルのThinkPad X1 Carbonで導入した最上段を機能切り替えのタッチセンサーにした5段配列は、ユーザーには好評だったものの、熟練者が多いIT管理者にはそれまでの使い慣れたキーボードとの違和感が大きく不評だったため、6段配列に戻したとしている。
同様に、従来モデルでWindows 8に対応したタッチ操作を考慮してクリックボタンをタッチパッドに一体化した方式から、今回登場したすべてのモデルで左、右、中央で独立したクリックボタンが復活した。これも、最新のユーザー調査の結果からユーザーが求める形を重視したと吉原氏は述べている。
オプションの共通化では、バッテリーでThinkPad TシリーズとWシリーズで共通化を図ったほか、ドッキングステーションでは、X/T/L/Wシリーズ、X1 Carbon/Yoga 12/Eシリーズ、ThinkPad 10/Helixのそれぞれで共通に、そして、ACアダプターでは、ThinkPadの全シリーズで形状を共通にするなど、幅広いシリーズで共通化を実現して新規モデル導入のコストを抑えるとした。
堅牢性では、これまで、MIL Specの8項目をクリアしていた工場出荷時試験で、新たに、「太陽放射試験」(のべ7日間連続の太陽放射試験)と「耐菌試験」(5種類のカビが増殖する部屋に28日間放置)を追加したことを紹介した。
新モデルの特徴紹介では、「ThinkPad X1 Carbon」「ThinkPad Helix」「ThinkPad W550s」を取り上げた。ThinkPad X1 Carbonでは、ユーザーとして、移動が多く、かつ、入力作業が多いユーザーと仕事用PCにもデザインを重視するユーザーを想定している。そのようなユーザーに向けて、外部映像出力ではHDMI接続で4096×2304ピクセルの垂直同期クロック24Hz、Mini DisplayPort接続で3840×2160ピクセルの垂直同期」クロック60Hzの対応、薄型でスタイリッシュなボディとPCI Express接続で高速転送が可能になったSSD、長時間バッテリー駆動を実現したことを訴求した。
SSDでは、高速転送が可能になったことで発熱量も大きくなるものの、温度を検知して転送速度を抑えて発熱も抑える仕組みを導入している。また、バッテリー駆動時間では、従来のボディサイズのまま、バッテリー容量を約10%アップしたことと、第5世代Coreプロセッサー・ファミリーの省電力性能向上と合わせて、従来モデルが約14時間だった駆動時間が18時間まで向上した(JEITA 1.0)。
ThiinkPad Helixでは、タブレット本体とキーボードが脱着式の2in1であることから、利用シーンに合わせた使い方が可能であることと、デジタイザベン入力のサポート、指紋認証によるセキュリティ、そして、新モデルから用意した2種類のキーボードユニットをアピールした。また、Core Mシリーズの採用でファンレスとなり、静音性が向上した以外に、ボディの薄型化も実現。バッテリー駆動でもCore Mで強化した省電力性能で従来モデルの約8時間から約16時間(JEITA 1.0)に延びたことを紹介した。
なお、吉原氏は、ThinkPad HelixでLTE対応モデルを法人限定で用意すること、そして、ThinkPad X1 Carbon Japan Limited EditionからThinkPadシリーズの生産を開始するNECパーソナルコンピュータ米沢工場で、通常のThinkPadシリーズのうち、ThinkPad X250とThinkPad X1 CarbonのCTOモデルも2月11日受注分から生産を開始することを明らかにしている。
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