「新しいMacBook」ファーストインプレッション:新型キーボードは? 感圧パッドは?(2/2 ページ)
アップルが報道関係者向けに新製品タッチ&トライイベントを国内で実施。「新しいMacBook」で採用された新型キーボードや感圧タッチトラックパッドの使用感をリポート。
キーボードはストロークが浅いがしっかりとした反発
次にバタフライ構造を採用したキーボードについて。新型キーボードでは、ドームスイッチの素材をシリコンからステンレスに改良することで、キーボードを薄型化しつつ、キーの安定性を4倍向上しているという。実際にキーをタイピングしてすぐ気付くのがまったくぐらつかないこと。キートップの端を押し込んでもキートップが斜めにならずに均等に沈みこむ(幅広のスペースバーでさえそうだ)。また、クリック感もよく、適度な反発がある。
一方、ライブ中継のデモ動画をご覧になった方は、キーストロークが浅すぎるのではないかと思った人は多いかもしれない。これは実際にはっきりと浅い。数値は公表されていないが、このキーボードを触るほとんどの人が浅いと感じるはずだ。下の動画で確認してほしい。
ストロークが深いデスクトップ向けキーボードを使っている人だけでなく、比較的ストロークの浅いモバイルノートPCを日常的に使っている人でも、このキーボードに慣れるまでには時間がかかるかもしれない。
ただし、フルサイズのキーボードで、しっかりとした反発もあるので、打ちづらいということはない。普段キーを強めにタイピングしている人はすぐに底を打つのでやや面食らうが、逆に言えば軽いタッチでスムーズに入力できるため、長時間テキストを打ち込んでいても余計な力がいらず、疲れにくいというメリットがありそうだ。
Retina解像度の12型ディスプレイ
アスペクト比16:10の液晶ディスプレイは、2304×1440ピクセル表示に対応し、Retinaディスプレイ(226ppi)をうたう。Mac史上、最も薄い0.88ミリのパネル(表面硝子は0.5ミリ)を採用し、天板部分の薄型化に貢献している。
写真を表示してみると、11インチMacBook Airとの解像感の違いは明らかで、IPS方式を採用しているため視野角は広く、目視の印象では発色もよい。これまで「写真を扱うのでMacBook AirではなくMacBook Proを使っていた」といったユーザーでも、携帯性を両立したいのであれば新型MacBookが候補の1つになりそうだ(ただし、Core Mを採用しているため、高解像度写真を扱う際の処理性能の面での不安はある。これは評価機を入手次第、ベンチマークテストで確認したい)。
新しいMacBookの価格は、256GバイトSSDを搭載する下位モデルが14万8800円、512GバイトSSDを搭載する上位モデルが18万4800円(ともに税別)。非常に限られた時間で試用した感想ではあるが、価格面を除けば非常によくできているというのが第一印象だ。
iPadやiPhoneと同じ3色のカラーバリエーションも、ノートPCほどの大きなサイズだと改めて目を引く(個人的にはゴールドが意外と落ち着いた雰囲気でよかった)。これまで背面に内蔵されたアンテナ部分が黒で塗装された樹脂製だったが、これもすべてアルミ外装に変更され、「美しい板」という印象をさらに強めている。
内部システムの刷新でパフォーマンスについては未知数の部分もあるが、春に向けて非常に楽しみなノートPCが用意されたことは間違いない。
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