これが13.3型“世界最小”モバイルノートの実力だ――「XPS 13 Graphic Pro」徹底検証(後編):デザインよし、使い勝手よし、性能はどう?(3/3 ページ)
アルミとカーボンをぜいたくに使い、狭額縁設計で13.3型ノート“世界最小”ボディを実現した「XPS 13 Graphic Pro」。今回はさまざまなテストを実施し、その実力に迫る。
総合的な完成度の高さが魅力
2回に渡ってXPS 13 Graphic Proをじっくりレビューした。最大の魅力を挙げるならば、やはりそのボディデザインだろう。アルミ削り出しで一体感のある天面と底面に、カーボンのパームレスト/キーボードベゼル一体型パーツを組み合わせており、手触りもいい。金属素材の上質感と高い剛性感は、「究極の体験を実現」というテーマを掲げたXPS 13にふさわしい作り込みだ。
これに狭額縁の液晶ディスプレイを詰め込むことで、13.3型で世界最小のコンパクトボディを実現しているのも見逃せない。重量はタッチパネル非搭載時で約1.18キロ、タッチパネル搭載時で約1.26キロと持ち運びやすく、バッテリー駆動時間も十分と、優れた携帯性を備えたモバイルノートPCに仕上がっている。
ノートPCとしてのスペックを見ても、第5世代Core Uプロセッサ、8Gバイトメモリ、256GバイトSSD、3200×1800ピクセルの高精細表示も選べるディスプレイと、多くのユーザーニーズを満たせるハイスペック寄りの構成だ。こうして見渡しても弱点らしいところを指摘しづらいほど、その完成度は高い。
あえて指摘をするならば、今回から「Graphic Pro」シリーズとして販売しているわけだが、そのマーケティングアプローチは少々チャレンジだろう。モバイルワークステーションのように各種ISVベンダーの認定を取得しているわけではなく、実際は日本向け仕様として全モデルにフォトレタッチソフトの「Photoshop Elements 13」と動画編集ソフトの「Premiere Elements 13」を付属しただけなので、誤解のないようにしたい。
また、XPS 13の従来モデルならば標準で利用可能だった「プレミアム電話サポート」(日本人スタッフによる24時間の電話サポート)はオプション扱いとなった。XPSシリーズとしてサービスレベルが変更されている。
逆の見方をすれば、特にGraphic Proという製品名にこだわることなく、写真や動画の編集作業を目的としないユーザーにも幅広くおすすめできるモバイルノートPCと言える。デルの直販価格は13万4980円(税抜/配送料込)からと、ボディの素材やスペックを考慮すると、コストパフォーマンスも高いレベルにある。
とはいえ、価格やスペックの単純比較だけでなく、モノとしてのプレミアム感を求めるオーナーにこそ、XPS 13 Graphic Proは手に取っていただきたい。そんな上質さが感じられる希少なモデルだ。
スペック詳細:「XPS 13 Graphic Pro」
今回レビューした「XPS 13 Graphic Pro」の主な仕様 | |
---|---|
製品名 | XPS 13 Graphic Pro(XPS 13 プレミアム・高速起動) |
メーカー | デル |
OS | 64ビット版Windows 8.1 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 304×200×9~15ミリ |
重量(実装値) | 約1.18キロ(1.181キロ) ※タッチパネル搭載時は約1.26キロ |
画面サイズ(液晶方式) | 13.3型ワイド |
アスペクト比 | 16:9 |
タッチパネル | - |
デジタイザ | - |
ディスプレイ解像度(画素密度) | 1920×1080ピクセル(約166ppi) ※3200×1800ピクセル(約276ppi)も選択可 |
CPU(コア数/スレッド数) | Core i5-5200U(2/4) ※Core i7-5500U(2/4)も選択可 |
動作周波数 | 2.2GHz/最大2.7GHz ※Core i7-5500U選択時は2.4GHz/最大3.0GHz |
チップセット | CPU内蔵 |
vPro | - |
GPU | Intel HD 5500 Graphics |
メモリ | 8Gバイト(DDR3L-RS 1600MHz)、デュアルチャンネル動作 |
メモリスロット(空きスロット数) | オンボード |
ストレージ(評価機実装) | 256GバイトSSD(Samsung「MZNTE256HMHP」) |
ストレージフォームファクタ | M.2 |
ストレージ接続インタフェース | Serial ATA 6Gbps |
光学ドライブ | - |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac(Broadcom製「Dell Wireless 1560」) |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 |
NFC | - |
有線LAN | - |
ワイヤレスWAN | - |
キーボード | 日本語84キー |
キートップ仕様・形状 | アイソレーション |
キーピッチ | 非公開(実測:18.88ミリ) |
キーストローク | 非公開(実測:1.3ミリ) |
キーボードバックライト | 搭載 |
ポインティングデバイス | クリックパッド |
主なインタフェース | USB 3.0×2(うち1基はPowerShare機能付き)、Mini DisplayPort出力、ヘッドフォン/マイクコンボ(3.5ミリ)、DC入力(丸型)、Webカメラ(イン約92万画素) |
メモリカードスロット | 3in1カードリーダー(SD/SDHC/SDXC) |
SIMカードスロット | - |
その他カードスロット | - |
スピーカー(音質補正ソフトウェア) | ステレオ(Waves MaxxAudio) |
マイク | デュアル |
指紋センサー | - |
セキュリティデバイス | - |
セキュリティロックポート | 搭載(Nobleロック) |
バッテリー動作時間 | 最大約15時間 |
バッテリー仕様 | 52ワットアワー |
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず | 55.26×22.08×88.90ミリ |
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) | 178グラム/274グラム |
ACアダプタ出力仕様 | 19.5ボルト/2.31アンペア |
ACアダプタ対応電圧 | 100~240ボルト(50/60Hz) |
DC端子形状 | 丸形 |
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) | 3ピン |
防水/防滴 | - |
カラーバリエーション | シルバー |
オフィススイート | - ※BTO選択可 |
発売日 | 2015年1月7日 |
直販価格(税別/送料込) | 最小構成:13万4980円、評価機の構成:14万9980円、Core i7+3200×1800液晶の構成:17万9980円 |
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