これが13.3型“世界最小”モバイルノートの実力だ――「XPS 13 Graphic Pro」徹底検証(後編)デザインよし、使い勝手よし、性能はどう?(3/3 ページ)

» 2015年07月15日 16時30分 公開
前のページへ 1|2|3       

総合的な完成度の高さが魅力

 2回に渡ってXPS 13 Graphic Proをじっくりレビューした。最大の魅力を挙げるならば、やはりそのボディデザインだろう。アルミ削り出しで一体感のある天面と底面に、カーボンのパームレスト/キーボードベゼル一体型パーツを組み合わせており、手触りもいい。金属素材の上質感と高い剛性感は、「究極の体験を実現」というテーマを掲げたXPS 13にふさわしい作り込みだ。

 これに狭額縁の液晶ディスプレイを詰め込むことで、13.3型で世界最小のコンパクトボディを実現しているのも見逃せない。重量はタッチパネル非搭載時で約1.18キロ、タッチパネル搭載時で約1.26キロと持ち運びやすく、バッテリー駆動時間も十分と、優れた携帯性を備えたモバイルノートPCに仕上がっている。

 ノートPCとしてのスペックを見ても、第5世代Core Uプロセッサ、8Gバイトメモリ、256GバイトSSD、3200×1800ピクセルの高精細表示も選べるディスプレイと、多くのユーザーニーズを満たせるハイスペック寄りの構成だ。こうして見渡しても弱点らしいところを指摘しづらいほど、その完成度は高い。

 あえて指摘をするならば、今回から「Graphic Pro」シリーズとして販売しているわけだが、そのマーケティングアプローチは少々チャレンジだろう。モバイルワークステーションのように各種ISVベンダーの認定を取得しているわけではなく、実際は日本向け仕様として全モデルにフォトレタッチソフトの「Photoshop Elements 13」と動画編集ソフトの「Premiere Elements 13」を付属しただけなので、誤解のないようにしたい。

 また、XPS 13の従来モデルならば標準で利用可能だった「プレミアム電話サポート」(日本人スタッフによる24時間の電話サポート)はオプション扱いとなった。XPSシリーズとしてサービスレベルが変更されている。

 逆の見方をすれば、特にGraphic Proという製品名にこだわることなく、写真や動画の編集作業を目的としないユーザーにも幅広くおすすめできるモバイルノートPCと言える。デルの直販価格は13万4980円(税抜/配送料込)からと、ボディの素材やスペックを考慮すると、コストパフォーマンスも高いレベルにある。

 とはいえ、価格やスペックの単純比較だけでなく、モノとしてのプレミアム感を求めるオーナーにこそ、XPS 13 Graphic Proは手に取っていただきたい。そんな上質さが感じられる希少なモデルだ。

XPS 13

デル株式会社 デル株式会社

スペック詳細:「XPS 13 Graphic Pro」

XPS 13XPS 13 今回レビューした「XPS 13 Graphic Pro」のデバイスマネージャ画面
今回レビューした「XPS 13 Graphic Pro」の主な仕様
製品名 XPS 13 Graphic Pro(XPS 13 プレミアム・高速起動)
メーカー デル
OS 64ビット版Windows 8.1
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 304×200×9〜15ミリ
重量(実装値) 約1.18キロ(1.181キロ) ※タッチパネル搭載時は約1.26キロ
画面サイズ(液晶方式) 13.3型ワイド
アスペクト比 16:9
タッチパネル
デジタイザ
ディスプレイ解像度(画素密度) 1920×1080ピクセル(約166ppi) ※3200×1800ピクセル(約276ppi)も選択可
CPU(コア数/スレッド数) Core i5-5200U(2/4) ※Core i7-5500U(2/4)も選択可
動作周波数 2.2GHz/最大2.7GHz ※Core i7-5500U選択時は2.4GHz/最大3.0GHz
チップセット CPU内蔵
vPro
GPU Intel HD 5500 Graphics
メモリ 8Gバイト(DDR3L-RS 1600MHz)、デュアルチャンネル動作
メモリスロット(空きスロット数) オンボード
ストレージ(評価機実装) 256GバイトSSD(Samsung「MZNTE256HMHP」)
ストレージフォームファクタ M.2
ストレージ接続インタフェース Serial ATA 6Gbps
光学ドライブ
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac(Broadcom製「Dell Wireless 1560」)
Bluetooth Bluetooth 4.0
NFC
有線LAN
ワイヤレスWAN
キーボード 日本語84キー
キートップ仕様・形状 アイソレーション
キーピッチ 非公開(実測:18.88ミリ)
キーストローク 非公開(実測:1.3ミリ)
キーボードバックライト 搭載
ポインティングデバイス クリックパッド
主なインタフェース USB 3.0×2(うち1基はPowerShare機能付き)、Mini DisplayPort出力、ヘッドフォン/マイクコンボ(3.5ミリ)、DC入力(丸型)、Webカメラ(イン約92万画素)
メモリカードスロット 3in1カードリーダー(SD/SDHC/SDXC)
SIMカードスロット
その他カードスロット
スピーカー(音質補正ソフトウェア) ステレオ(Waves MaxxAudio)
マイク デュアル
指紋センサー
セキュリティデバイス
セキュリティロックポート 搭載(Nobleロック)
バッテリー動作時間 最大約15時間
バッテリー仕様 52ワットアワー
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず 55.26×22.08×88.90ミリ
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) 178グラム/274グラム
ACアダプタ出力仕様 19.5ボルト/2.31アンペア
ACアダプタ対応電圧 100〜240ボルト(50/60Hz)
DC端子形状 丸形
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) 3ピン
防水/防滴
カラーバリエーション シルバー
オフィススイート − ※BTO選択可
発売日 2015年1月7日
直販価格(税別/送料込) 最小構成:13万4980円、評価機の構成:14万9980円、Core i7+3200×1800液晶の構成:17万9980円
前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月18日 更新
  1. ついに8K対応した「Insta360 X4」の画質をX3と1インチ360度版で比較 今買うべき全天球カメラだと確信した (2024年04月16日)
  2. バッファロー製Wi-Fiルーターに脆弱性 対象機種は今すぐファームウェア更新を (2024年04月17日)
  3. 「JBL GO 4」でBluetoothスピーカーデビュー! 累計出荷台数5700万台を突破した人気製品の最新モデルを試す (2024年04月17日)
  4. AI対応でCore Ultraよりも高いパフォーマンスをアピール! 企業PC向け「Ryzen PRO 8000シリーズ」登場 (2024年04月16日)
  5. Synology「BeeStation」はNASより便利な一面も 家族の“秘密”も守れるストレージ、共有リンクや写真管理もある (2024年04月16日)
  6. 「ASUS ZenScreen MB16QHG」は従来モデルの弱点を解消した高評価の16型モバイルディスプレイだ (2024年04月16日)
  7. SwitchBotのミニプラグに不具合 「断続的にオン/オフを繰り返す、異音」などで該当製品の交換を呼びかけ (2024年04月17日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. 無線LANルーター「Aterm」シリーズの一部に複数の脆弱性 設定変更や買い替えをアナウンス (2024年04月11日)
  10. NVIDIA、Ampereアーキテクチャを採用したシングルスロット設計のデスクトップ向けGPU「NVIDIA RTX A400/A1000」を発表 (2024年04月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー