ココが「○」 |
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・タブレット最薄の6ミリ厚ボディ |
・Intel RealSenseの3Dカメラ搭載 |
・美しく高精細な有機ELディスプレイ |
ココが「×」 |
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・Androidタブレットではやや高価 |
・SIMフリーLTEモデルも欲しい |
・横位置だとスピーカーが物足りない |
話は約半年前にさかのぼる。2014年9月に米カリフォルニアで開催された米Intelの開発者向けイベント「IDF 2014」にて、米Dell会長兼CEOのマイケル・デル氏が1台のユニークなAndroidタブレットを紹介し、注目を集めた。それがこの「Venue 8 7000」だ。
Intelの3Dカメラ「RealSense Snapshot Depthカメラ」を搭載した世界初のタブレットであり、背面にある3台のカメラが被写体の奥行きを検知し、指で画面にタッチするだけで距離の測定や、撮影後のピント再調整ができるといった新しい体験を提供している。
Venue 8 7000の魅力はそれだけではない。タブレットで世界最薄となる6ミリ厚のアルミニウム削り出しボディに、2560×1600ピクセル(WQXGA)の高精細表示と狭額縁が目を引く8.4型有機EL(OLED)ディスプレイまで備えているのだ。プロセッサにはクアッドコアで最大2.3GHz駆動のAtom Z3580(開発コード名:Moorefield)、OSはAndroid 4.4(KitKat)を採用し、高い次元でバランスのとれたタブレットに仕上げている。
この製品版は、年明け早々に米国で開催された世界最大級のIT/家電ショー「CES 2015」にて正式発表となり、「2015 CES ベストオブイノベーションアワード」のタブレット部門を受賞。華々しいデビューを飾り、日本でも1月27日に発売された。現在、デルの直販サイトでは「Venue 8 7000 Android 4.4・WiFi(即納モデル)」の1モデルのみ販売されている。今回はその製品版を入手したので、その使用感や性能をチェックしていこう。
アルミニウム削り出しのボディは、本体サイズが124.4(幅)×215.8(高さ)×6(奥行き)ミリ、重量が約305グラムだ。
ノギスでの実測値もぴったり「6.00ミリ」、ドンピシャだった。0.01ミリも誤差がないという精度は、優れた加工技術と品質管理の高さを物語っている。また、8.4型のタブレットでありながら、ディスプレイを狭額縁設計とし、片手でホールドしやすいサイズ(幅124.4ミリ)にまとめたのは立派だ。
重量の実測値は314グラムと公称値より9グラム重かったが、許容範囲だろう。重さはクラス最軽量ではないものの、8.4型のタブレットとして十分軽く、携帯しやすいサイズと重さにおさまっている。
ボディカラーは、ブラックのみ。正面はブラックで統一され、背面は濃いグレーとブラックで塗り分けられている。横からの見た目は“ブレード”のように直線的なデザインだ。アルミにアルマイト処理を施した背面は、少しザラッとした手触りで、指紋が付きにくく、段差のないフラットな形状となっている。
この薄さに加えて、高い剛性感も兼ね備えており、どこを持っても、しなったりたわんだりせず、貧弱さをみじんも感じさせない。全体的に機能美と高級感が漂うボディだ。
薄型軽量ボディではバッテリー容量が犠牲になりがちだが、Venue 8 7000は21ワットアワー(5900mAh)のバッテリーを内蔵し、Wi-FiによるWebブラウズで最大約9.8時間の駆動時間をうたう。スタミナについても、なかなか健闘していると言える(バッテリー駆動時間のテスト結果は後述)。
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