うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、7月19日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
NVIDIAは7月20日、CG分野の国際会議「SIGGRAPH 2026」の基調講演で、次世代のAI超解像技術「DLSS 5」を2026年秋にリリースすると発表した。
応用深層学習研究ディレクターのエドワード・リウ氏が登壇し、初代のDLSS 1で4画素に1画素分を推測させていたのに対し、DLSS 5では画面の「パッチ全体」をニューラルネットワークで生成する仕組みを採用したことを明らかにした。
レンダリングされたフレームを入力として、最終的な写実的な見た目だけを生成する「1ステップ・ピクセル空間のディフュージョントランスフォーマーモデル」に蒸留したのが特徴だ。
従来のDLSSが「再構成」によってレファレンス画像に近づける方式だったのに対し、DLSS 5は新たに「生成」というカテゴリーを追加することになる。リウ氏は「AIがグラフィックスを置き換えるのではなく、拡張する」と説明し、プログラマブルシェーダーやレイトレーシングと同じように位置付けられるとした。
開発者向けには、生成モデルの切り替えや強度調整が可能な他、モデル側が自動でキャラクターを認識して適用範囲を制御する「モデル側オートマスキング」、特定のオブジェクトだけを強化する「エンジン側マスキング」なども用意されている。アーティストの意図を保持するため、法線やアルベドといったレンダリング内部バッファを条件として学習させているとのことだ。
2026年秋の正式リリースに向けて、開発者向けのフィードバックを反映しながら改良を続けていくとしている。
MicrosoftとフランスのスタートアップであるMistralは7月21日、両社の戦略的提携を拡大すると発表した。データや運用の管理権を保持したまま、欧州の企業や規制業界がフロンティアAIを利用できるようにする狙いだ。
提携の柱は、欧州のAIインフラを拡張する数十億ドル規模の新たな合意だ。MistralがNVIDIAの「Vera Rubin Superchip」を数千基規模で導入してGPU容量を増やし、Microsoftはその一部を活用して自社のクラウドとAIサービスの提供に充てるとのこと。これは、自社データセンター/リース施設/第三者との連携を組み合わせる従来の方針に沿った動きであり、2025年に発表した「欧州デジタルコミットメント」を支えるものだと同社は説明している。
あわせて、Mistralの「Mistral Medium 3.5」と「OCR 4」がMicrosoft Foundryで、「Mistral Medium 3.5」がCopilot Studioで利用できるようになった。「Mistral Medium 3.5」はオープンウェイトのモデルで、Azureの管理環境下でカスタマイズや運用ができるという。
AzureおよびAzure Localを通じて、クラウド/クラウド接続/完全オフラインの3つの環境でMistralのモデルを展開できる点も特徴だ。金融、製造、ヘルスケアなど、データの管理や事業継続性が求められる分野での利用を想定している。なお両社は、PoC(概念実証)の資金提供やAzureクレジットの提供を通じ、欧州を中心に共同で顧客開拓を進めるという。
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