11.6型ディスプレイ2in1 PC「HP Pavilion 11-k000 x360」の“7万円前後の使い勝手”を試す(後編):“Braswell”Celeonの性能は?(2/2 ページ)
見た目鮮やかなデザインが目を引く日本HPの2in1 PC。今回は、新世代CeleronとHDDの組み合わせによる費用対効果を試してみる。
キーボードの右側がなんか温かいんだから
ストレージデバイスの性能を評価するCrystalDiskMarkは、従来バージョンの「3.0.4」と新しいい「4.1.0」を実行した。なお、デバイスマネージャーで確認した評価機材が搭載するストレージデバイスは「ST500LM000-1EJ162-SSHD」だった。
グラフィックス、特にゲームにおける描画処理能力を測定する「3DMark」では、最も負荷の軽いIce Stormで「15904」、エントリークラスのノートPCが対象のCloud Gateで「1297」、そして、ゲーミングノートPCが対象のSky Diverで「881」となった。
高負荷をかけて動作したときのCPU温度とキーボード面の表面温度は、室温25.9度の状態で、3DMarkのCloud Gateを2回実行したあとに、放射温度計で9カ所を測定し、CPU温度は「HWiNFO32」Sencor StatusのCPU温度最大値からとっている。キーボード面の表面温度は中央から左下の領域で33度台以下に保っているが、上側から右側にかけて温度が高く、右側中央部で39度と最も高い温度を示した。また、HWiNFO32によるCPUの温度は最高で73度となっている。
柔軟な利用スタイルと個性的なボディカラーを優先したいユーザーに選んでもらいたい
システムメモリを4Gバイト載せているので、Windows 8.1 Updateを導入したシステムでも、システムメモリ容量が2Gバイトの格安タブレットと比べて挙動は快適だが、64ビット版のOSを導入していることを考えると、増設した構成を希望するユーザーがいるかもしれない。
前編でも言及したように、キーボードはキーピッチとストロークは問題なく、力を入れてタイプしてもキーボードユニットはたわまず、かつ、キーユニットそのものもぐらつかない。安定したタイプで長時間のタイプでもストレスはない。安心して文字入力作業が行える。
ディスプレイを360度開くとタブレットのように使えるスタイルになるが、本体の重さが約1.48キロと、本体を持って常時使うのは現実的ではない。机のないところ、もしくは、屋外でどうしても立って使う必要がある場合の補助的なスタイルと考えるのが妥当だ。一方で、狭い場所でも使えるテントモードは、コンテンツ再生目的で使うユーザーにとって最も使いやすく、最も使う機会が多くなるはずだ。
ディスプレイが360度開くタイプの2in1 PCはレノボ・ジャパンのYOGAシリーズややNECのLAVIE Hybridシリーズ、パナソニックのLet'snoteシリーズと多数あるが、その中で、Pavilion x360のアドバンテージとなるのは、7万円前後の価格と評価機材の「ミンティグリーン」、または、「サンセットレッド」といった、ほかのモデルにはないテイストのボディカラーになる。特に家から持ち出して“ほかの人の目に触れる”場所で使うPCに対して、見た目の個性を重視するユーザーには、Pavilion x360のカラーバリエーションは重要な選択項目になるだろう。
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