2015年のアキバまとめ(前編):古田雄介のアキバPickUp!総集編(3/4 ページ)
自作PC街としてのアキバの2015年上半期は、SSDの躍進に盛り上がりつつ、目玉アイテムの発売延期や発売後のトラブル、下半期に控えるWindows 10に関わる動きでやきもきすることも多かった。
地味にならざるをえなかったBroadwell、やきもきさせたCompute Stick
プラットフォーム全体の動きを振り返ると、4月以降にUSB 3.1対応マザーや対応デバイスが登場して、その高速性に期待の声が集まったのが印象的だ。
その後もUSB 3.1対応マザー(あるいは、USB 3.1カード付属マザー)が複数のメーカーから登場したが、すると今度は「M.2やSATA Express、USB 3.1と、高速規格が一斉に登場したことでマザーの土台が追いつかなくなってきている」(BUY MORE秋葉原本店)といった声が目立つようになってきた。
その閉塞性と同時に語られたのは、次世代CPU「Skylake」と対応マザーの高性能ぶりだ。それゆえに、Skylakeが登場する夏までのCPUやマザーボード市場は全体的に待ちの雰囲気となり、ヒットが出にくい状況となっていた。6月中旬に登場したBroadwell世代の新CPU「Core i7-5775C」と「Core i5-5675C」が振るわなかったのは必然だったのかもしれない。
なお、インテルはスティックPCのジャンルでも上半期に目立った存在だった。スティックPC市場は、5月の大型連休前までにマウスコンピューターがファンつきモデル「m-Stick MS-PS01F」を、ドスパラが自社開発の「Diginnos Stick DG-STK1」を投入するなどにわかに活気づいており、ここにインテルの「Compute Stick」が加わって盛り上げると期待されていた。
しかし、Compute Stickは4月下旬と5月初旬の2度にわたって発売延期が発表され、店頭に並ぶのは6月中旬になってからだった。
満を持しての登場だったがいささか旬を逃した感があり、初回2万2000円前後だった価格がまもなく2万円切りで売られるようになっても反響は薄いまま。某ショップは「バリバリ使い倒すといった類いの製品でもないので、発売延期となっても正直そこまでの失望はなかったみたいです。出るなら買うけど、出ないならいいか、くらいの感じでしたから」と冷淡に振り返っていた。
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