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「インテル入ってる」はPCからIoTへ その流れが加速する2016年CES 2016(3/5 ページ)

PC用プロセッサの会社というイメージから脱しつつあるIntel。CES 2016でアピールしたのも、“PCの先”を見据えた応用世界だった。

衝突回避機能を備えて進化したドローン

 センサー系デバイス以外では、2015年も何種類かのモデルが登場したドローンの新製品が紹介された。2015年に紹介されたドローンは2種類で、1つはIntelがコンテストで募集して優秀作品となった自撮りの空撮ドローン、もう1つがRealSenseカメラを搭載して障害物を自動で避けることが可能なドローンだった。

 2016年は後者の改良版にあたるYuneecの「Typhoon H」が紹介され、実際に基調講演会場に設置されたステージで実演デモが行われた。

 Typhoon Hは障害物を避けるだけでなく、対象を自動追跡して内蔵の4Kカメラで撮影し、さらに倒木など障害物の移動を検知して飛行コースを変更して飛行を続ける機能が追加されている。あまり変化がないようにも思えるが、機能的には年々進化しているということだ。Typhoon Hは2016年上半期に販売される。

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Yuneecの新しいドローン「Typhoon H」

CES 2015のIntel基調講演で行われたデモは、自動的に障害物を避けて飛行が可能なことを示すものだった。大人が数人でドローンを囲んだ状況の中で、人を避けるように滞空している

2015年同様、基調講演会場の横に障害物を配置した専用ステージ(サイクリングコース)が設けられていた

サイクリングコースを自転車で移動すると、それをドローンが自動で追跡して撮影する様子が紹介されている

コースには、障害物となっている木が途中で倒れる仕掛けも用意されている。ドローンは木が倒れることを予期し、飛行ルートを自動的に調整することで、倒れてくる障害物を避けながら追跡を継続する

メキシコのサボテンが生い茂る林の中を自転車が疾走し、それをドローンが追跡する様子を撮影したビデオ

通常のカメラ映像の撮影とは別に、RealSenseによって風景の深度撮影で障害物を認識している

 クルザニッチ氏は解説の途中で度々「全てはリアルなデモだ」ということを強調した。デモのために特別にチューニングされたわけではない、リアルの製品でうたっている機能がそのまま利用できることをアピールしているわけだ。

 2017年に同氏がCESのステージに登壇することになれば、やはり機能強化してさらに新しいことが可能になったドローンを紹介してくれることだろう。

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