「New XPS 15」徹底検証 豪華スペックの4K狭額縁ノートPCがスゴい:Skylake-H×GTX 960M×Adobe RGB 4K液晶(2/5 ページ)
狭額縁デザインで話題の「XPS」シリーズに15.6型ディスプレイを備えた「New XPS 15」が登場。Adobe RGBカバー率100%の4Kディスプレイや第6世代Coreの4コアCPU、NVIDIA GPUを搭載し、クリエイティブ用途にもピッタリだ。その実力をじっくり検証する。
Adobe RGBカバー率100%、4Kディスプレイの魅力
New XPS 15最大の特徴は、高品質な15.6型ワイド液晶ディスプレイだ。液晶フレームの幅はギリギリまで切り詰められ、わずか5.7ミリしかない。表示解像度は、上位モデルのプラチナが4K UHD(3840×1800ピクセル)でタッチパネル搭載仕様(光沢)、下位モデルのスタンダードがフルHD(1920×1080ピクセル)でタッチパネル非搭載仕様(非光沢)仕様となっている。
評価機のプラチナは、15.6型で3840×2160ピクセルということで、画素密度が約282ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)となる。同じ15型のMacBook Pro Retinaディスプレイモデル(約221ppi)を大きく上回り、New XPS 13(276ppi)よりも上を行く高精細ディスプレイだ。
もちろん、画面が小さなスマートフォンなどではこれ以上の画素密度を誇る製品もあるが、大画面になると高画素密度による立体感がより強く感じられ、臨場感や没入感が一味違う。余計なフレームが目立たない狭額縁デザインも、そのインパクトをさらに強烈なものにしている。
この液晶ディスプレイは、印刷・DTP業界で標準として使われているAdobe RGBを100%カバーする広色域を備えており、印刷物の制作現場でも使える仕様となっている。その色域はsRGBを大きく超える広さだ。「Dell Premiere Color」ユーティリティが導入されており、色域のプロファイルを変更することもできる。
実際の視認性も高い。液晶の配向方式はIPS方式を採用しており、上下左右とも視野角が広く、輝度も明るい。ただし、表面はグレア仕上げのため、照明などが映り込みやすい点は好みが分かれるだろう。ヒンジの角度は約139度まで開く。
X-Riteのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を利用して実測した結果は、色温度が7497K、輝度386カンデラ/平方メートルで、Adobe RGBカバー率100%(面積比109.1%)と色域も広かった。キャリブレーション結果の補正カーブを見ると、色味もほぼ完璧に調整されている。
X-Riteのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」で計測して作成したICCプロファイルをPhonon氏制作の色度図作成ソフト「Color AC」で表示した。実線がXPS 15の色域で、赤い点線で示したAdobeRGBの色域を完全にカバーする。面積比では109.1%となる。グレーの点線で示した領域はsRGBだが、それよりはるかに広い色域をサポートしていることが分かる
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