レビュー

「New XPS 12 2-in-1」徹底検証 驚きを与える4Kディスプレイが魅力の“2in1”タブレットデルが提示する2in1の答え(3/5 ページ)

デルの「XPS」シリーズに、4Kディスプレイを搭載する2in1「New XPS 12 2-in-1」が登場した。キックスタンド付きのFolioスリムキーボードや、最新の第6世代Core Mプロセッサ、USB 3.1 Type-C/Thunderbolt 3など、最新スペックを多数搭載するモンスタータブレットの中身を検証しよう。

4K表示対応の液晶ディスプレイを採用

 液晶ディスプレイは、12.5型ワイドサイズながら3840×2160ピクセルの4K表示に対応しており、New XPS 12 2-in-1最大の売りといえるだろう。画素密度は約352ppiにものぼり、Surface BookやSurface Pro 4でも267ppiであることを考えると、高画素高密度化が進んできた最近のノートPCやタブレット製品の中でも突出している。


4K(3840×2160ピクセル)ディスプレイを搭載

 エックスライトの「i1 Display Pro」と「i1 Profiler」を利用して行った計測結果によると、色温度が6481KとsRGB標準の6500Kに近く、輝度は480カンデラ/平方メートルと非常に高い。色域もsRGBとの面積比で136.6%と非常に広く、印刷業界の標準であるAdobe RGBの色域もほぼ100%(99.7%)カバーする結果となった。キャリブレーション補正カーブについては、RGB各色の線はほぼ一致していて素直な色味といえる。各色とも中間部から明部にかけて中心にやや下に補正されており、微妙に中間部、明部を強調気味の階調表現といえる。

 ディスプレイは静電容量式の10点マルチタッチ対応タッチパネルを搭載しており、指で直接触れて操作できる。表面は滑らかでレスポンスもよく、軽快な操作が可能だ。前述したようにオプションではペンも用意されている。このペンは「デル製アクティブペン」という名で販売されており、中身はワコム製で電池内蔵、2048段階の筆圧検知に対応するという仕様から、同社のアクティブ静電結合方式を採用したものと思われる。

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i1Profilerで作成したICCプロファイルをPhonon氏制作の色度図作成ソフト「Color AC」にインポートして表示した。黒の点線で示したのがsRGBの色域、赤の点線がAdobe RGBの色域で、実線で示したXPS12 2in1の色域はほぼAdobe RGBをカバーする

i1 Display Proとi1Profilerでキャリブレーションを行った後の補正カーブ。RGB各色はほぼ重なっているが、中間部から明部にかけて若干下方に補正されている

ステレオスピーカーは、画面の上部左右にある。音響ソフトウェアにはWavesのMAXX Audio PROを導入しており、なかなか迫力のあるサウンドを再生する。標準の「MAX Sense」プリセットだと若干歪みが感じられるが、「音楽」や「ムービー」など適宜使いわけるとよいだろう
液晶ディスプレイ New XPS 12 2-in-1
サイズ 12.5型
表示画素数(アスペクト比) 3840×2160ピクセル(16:9)
画素密度 352ppi
配向方式 IPS
表面仕上げ グレア
ヒンジの角度 約150度(無段階)
測定輝度 480cd/m2
測定色温度 6481K
測定コントラスト比 1388:1
測定色域:sRGBカバー率 99.7%(136.6%)
測定色域:Adobe RGBカバー率(面積比) 99.7%(101.2%)

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