レビュー

コストパフォーマンスに優れる日本HPの2in1がメモリ増量でさらに使いやすく――「HP x2 210 G2 Tablet」10.1型で約598グラム(2/3 ページ)

日本HPの「HP x2 210 G2 Tablet」は、重さが600グラムを切る法人向け小型2in1だ。Cherry Trail世代プロセッサとメモリ4GB、OSに64bit版Windows 10 Proを採用し、ビジネスの現場でもしっかり“戦える”性能を手に入れた。

幅広い用途に対応可能な2in1

 PCとしての基本的な機能は、10.1型サイズのタブレット部分に集約している。タブレットの本体サイズは、約264(幅)×173(奥行き)×9.65(厚さ)ミリで重さは約598グラム。10.1型サイズのWindowsタブレットとしては標準的な重さだ。


キーボードユニットにタブレットを装着した状態

 キーボードドックを取り付けてノートPCスタイルにした本体サイズは264(幅)×182.6(奥行き)×19.84(厚さ)ミリで、重さは約1139gとなっている。10.1型サイズのノートPCとしてはやや重いが、キーボード部分を軽くしすぎると、膝上で利用するときに後方へ倒れやすくなるため、タブレット部が重くなりやすい2in1では仕方の無い部分もある。

 液晶ディスプレイは従来と変わらずIPSタイプで解像度は1280×800ピクセル。10点タッチに対応しており、視野角は広くて文字も読み取りやすい。タブレットの右側面には、音声調節ボタンとWindowsキーの機能を持つ物理ボタンを用意する。各ボタンはしっかりと押し込まないと機能しないことから誤作動は起こりにくい。

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ディスプレイは10.1型で解像度は1280×800ピクセル。IPSパネルを採用し、広い視野角を確保した

 Windows 10はスタートメニューまわりの自由度が高まったので、タブレットモード時にWindowsボタンを利用する機会も増えた。Windowsボタンの下には各種インタフェースを搭載している。microSDスロット、外部ディスプレイとの接続が可能なMicro HDMI、充電はUSB 2.0接続でコネクタ形状はどちらの向きでも装着可能なType-C、フルサイズのUSB 3.0×1を用意する。micro USBはACアダプタとの接続に使用することが多いので、周辺機器の拡張にはUSB 3.0にハブなどを接続して行うのが良いだろう。反対の左側にはイヤフォンジャックが、タブレットの上部に当たる部分の右側には電源ボタンを配置している。


キーボードを装着した状態での前面

背面

左側面

右側面

天板

底部

 2in1モデルとしての最大の特徴は、キーボード機能のついたキーボードドックが用意されている点だ。タブレッド部分とキーボードドックは、物理コネクタによる有線接続を採用しているため、分離した状態ではキーボード部は認識しない。タブレットとキーボードドックの接続はマグネット式で、。一見すると簡単に外れてしまいそうに見えるが、ドッキング時はもともと一つのPCだったと思えるほどしっかり固定できる。キーボードドッグからの取り外しは、キーボード部をしっかり持って上に持ち上げる必要があるほどだ。


キーボードドックは物理コネクタによる有線接続だ

 本製品は、マグネット式のメリットを生かして4形態の使い方ができる設計だ。タブレット部分は、通常のノートPCとは逆に液晶ディスプレイを反転して取り付ける「スタンドモード」も可能だ。キーボードをタブレットのスタンドとして使用できるため、ペン入力や動画視聴時、プレゼン時に活用できる。この反転状態のままキーボードを折りたたむこともできる。キーボードを持ち歩きたいが、キーボードを広げにくい狭い場所でタブレットとして使いたい場合に便利だ。


ディスプレイを反転してキーボードドックに接続することもできる

 タブレットの画面回転機能を生かしたモードも用意し、キーボードを付けたまま上下を逆さにしても利用できる。喫茶店カウンターなどの奥行きのないスペースで立てて使いたいときなどに便利だ。

 キーボードについては「10-n100」とほぼ同じだ。10.1型サイズのノートPCというコンパクトサイズながら、標準的な日本語83キー構成でキーレイアウトに癖はない。キーストロークは約1.5mmでクリック感は軽い。利用頻度の高い「Backspace」キーはかなり狭い点も従来のままだ。同様にカーソルキーや全角半角キーなども小さくなっている。このあたりはユーザー側の慣れが必要となる。

 下カーソルキーが液晶の保護用ゴムと干渉する部分も引き継がれてしまっている。このキーも頻繁に使うことから若干気になるところ。タッチパッドはボタンと一体化されたタイプで、本体のサイズと比べるとタッチパッドの横幅が広いため、手の大きな人などでも使いやすい。一方で、明確な左右ボタンがないので、左右ボタンの位置を感覚的に把握するまでは打ち間違えることもある。


癖のないレイアウトだが、慣れが必要な部分もある

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