レビュー

歴代の“人間工学キーボード”に恥じない製品か? アルカンターラ採用の「Surface エルゴノミクス」実機レビュー(2/3 ページ)

3月に発売した「Microsoft Surface エルゴノミクス キーボード」は、高級車のシートなどに使われる高級素材「アルカンターラ」を採用し、見た目と質感に注力した製品だ。キーボードとしての使い勝手は?

一般的な日本語配列のアイソレーションキーを採用

 PCなどのデバイスとペアリングを行うには、本体底面にあるBluetoothボタンを長押しする。専用ユーティリティーなどをインストールする必要はないため、製品を開封してものの1分程度で使い始められる。駆動は単4電池2本で、最大12カ月駆動するという。


同社Webサイトでは単3電池となっているが、実際には単4電池×2が正しい。電池の直上にある丸い突起がBluetoothボタンだ

本体底面のBluetoothボタンを押し、PC側で検出を行うことで利用可能になる

 キーボードの配列は一般的な日本語配列だ。Enterキーのサイズこそ小ぶりながら、2段にまたがる日本語キーボードならではの形状となっている。このEnterキーを除けば、サイズが特別小さいキーは見受けられない。

 なお同社の製品ページに掲載されている写真はUS配列であるため、日本国内で流通する製品とは異なる。間違えないよう注意したい。

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配列はWindowsキー付きの一般的な日本語キーボードだ

 最上段のファンクションキーはマルチメディアキーと共用になっているほか、右端には電卓やアクションセンターの起動、デスクトップの表示、画面ロックを行うためのショートカットキーが備わっている。これらは専用ユーティリティー不要で利用できるが、それゆえ任意の機能を新しく割り当てることはできない。


Enterキー直上にDeleteキーおよびPrtScキーがあるのがやや特殊

右上には電卓やアクションセンターの起動、デスクトップの表示、画面ロックを行うためのショートカットキーが用意されている

FnキーやCapsLockキーなどはオン時に右上の小さなLEDが点灯する

 キーは俗に言うアイソレーションタイプで、キートップにへこみがないフラットな形状だ。キートップがへこんでいる、かつてのキー形状にこだわるユーザーにとっては違和感となりやすい部分だが、最近のノートPCはこのタイプが主流になりつつあるため、長い目で見るとこちらに慣れていくほうがいいだろう。

 あえて気になる点を挙げるならば、最上段のファンクション/マルチメディアキーが、通常のキーと区別しづらいことだ。同社過去製品のマルチメディアキーは丸みを帯びた形状にすることで他のキーと区別しやすいよう工夫していた。本製品は他のキーと同じ質感および形状で、違うのはキーの高さだけだ。せめてその下の数字キーとは若干間隔を広めに取るなど、指先でなぞって区別できる配慮が欲しかったところ。


上段にはファンクションキーと共用のマルチメディアキーが用意されている

 ちなみに本製品の隠れたメリットとして、エルゴノミクスキーボードとしては幅がコンパクトなことが挙げられる。一般的にエルゴノミクスを名乗るキーボードは本体が巨大なことが多く、それゆえ従来使っていたフルキーボードと取り換えるとデスク上に収まりきらないことがある。本製品は奥行きこそ相応にあるものの、横幅は一般的なフルキーボードと大差ない。デスク上のスペースにあまりゆとりがない環境ではメリットになるだろう。

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