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音楽の楽しみを再発明する「HomePod」とiPadの魅力を再発明する新「iPad Pro」を林信行が解説(3/3 ページ)

WWDC現地リポート第一弾はHomePodと新iPad Pro。林信行氏が動画とともに見どころを紹介する。

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iOS 11に詰め込まれた充実のiPad機能

 iPhoneでも恩恵が受けられるiOS 11の進化の詳細については別の記事で触れるが、実はiOS 11はiPad専用の機能も多数盛り込まれていることに注目したい。ここではiOS 11でiPadの利用がどれだけ快適になるのか動画を交えながら紹介しよう。

 まずはアプリの操作中でも画面の下から上に指をはじくと現れるようになった新「ドック」だ。ドックにはよく使うアプリのアイコンを登録しておき簡単に切り替えることができる。iPadの画面の大きさを生かして、これまでよりもたくさん項目を追加できるようになっている。

 このドックをさらに上にドラッグしていくとSpacesというモードになる。作業中の画面が縮小表示されて、他の起動中アプリの縮小画面の一覧表示が現れ、簡単に1つのアプリからほかのアプリへと切り替えができる。

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iOS 11では起動中アプリの一覧表示からアプリの切り替えが行える

 iPadでは、スプリットビューといって画面の左右を分割して、メールとメモ帳など2つのアプリを同時に表示させておくことができるが、このアプリの組み合わせ表示の状態もセットのまま切り替えできる。

 さらには選択した文字や画像、インターネットのリンクなどを指でドラッグして別のアプリに複製するドラッグ&ドロップ操作にも対応。Spacesを介して異なるアプリ間でも情報の複製移動が可能になって、まるでパソコン並みに情報編集の使い勝手が上がっている。このドラッグ&ドロップ操作はマルチタッチドラッグ&ドロップと呼ばれており、左右両手の2本の指を使って、ドラッグ移動する項目を簡単に追加したり、アプリをさらに手早くドックから切り替えたりもできる。

スプリットビューでほかのアプリにドラッグ&ドロップが可能に

 メモアプリでは、手書きした英語を文字認識して、手書き状態のまま検索できるようになる(日本語への対応がいつになるかは現時点で不明)。メモ中に手書きの絵などを挿入する操作も簡単だ。

 さらにメモアプリには、こんな機能も追加された。紙の書類を撮影すると、少し歪んでいてもスキャンした書類のようにきちんと形状を補正してくれる機能がつき、紙の契約書などを簡単にiPadに取り込んでApple Pencilでサインしてメールすることが可能なのだ。

文書をカメラで撮影
そのまま書類にApple Pencilでサインしてメールを送るデモ
手書き文字の検索も行える

 同様に画面のスクリーンショットを撮ると、それが一瞬画面左下に表示されるので、それをタップして拡大表示してメモを書き込んだりもできるようになる。

 iCloud上の書類をフォルダ仕分けやラベルをつけて管理できる「Files」というアプリもiOS 11の登場を待たずにApp Storeで提供が始まっている。iCloudだけでなくDropboxなど他社のクラウドストレージにも対応しており、サービスをまたいでラベルづけなども可能だ。こうしたアプリやiOS 11を組み合わせれば、この秋以降のiPadでは、マルチタッチやApple Pencilによる操作という従来のiPadらしい操作方法と、パソコンに負けない効率的なファイル操作や編集作業が両立できるかもしれない。

 なお、詳しくは以下の動画を参照してほしい。

(取材協力:Apple Japan)

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