コラム
この秋、iOSに本格的AR・AI時代が到来(4/5 ページ)
iOS 11で何が変わるのか。林信行氏が解説。
5)コントロールセンター――iPhoneの基本設定を素早く切り替え
- 外観:これまで画面下端から上にスワイプすると画面下半分ほどを使って表示されたいたコントロールセンターだが、iOS 11からは全画面表示になる。
- 3Dタッチ:音量つまみや明るさのつまみ、さらにはネットワーク関連のボタンなども、対応しているiPhoneで3D Touch、つまり画面を強く押し込めば、さらに詳細設定の画面が現れる。
6)マップ――ショッピングモールのフロア別マップも表示可能に
- 大型商業施設内案内:ショッピングモールなどの大型商業施設の案内図が表示されるようになった。フロア別マップも表示でき、ロンドン、ニューヨーク、サンフランススコ、香港といった世界主要都市には、2020年にオリンピックが開催される「東京」も入っている。この後も毎月数百件のペースで追加していくようだ。
- 空港内地図:空港のどこに保安器が設置されており、どこにどんなショップが並んでいるか把握できる空港内マップも、世界の30空港を皮切りに提供が始まる。ただし、こちらは日本の空港は入っていなかった。
7)CarPlay――運転中か停車中かを判断
- カーナビ機能:カーナビ機能では新たに速度制限の表示や、左右どのレーンを走ればいいかの指示が追加された。
- Do Not Disturb While Driving:車の運転中にスマートフォンを操作するのは事故の元。iOS 11にアップデートしたiPhoneでは、CarPlay対応の車に接続すると、この機能を勧める画面が表示される。ONにすると画面が真っ暗になり、メッセージなどの受信を一時的に通知しなくなり、メッセージ送信者は「今、運転中なので後で連絡します」という自動返信を受け取る。なお、家族などからの急用で、どうしても連絡を取りたい場合にはそのための抜け穴も用意。無線LANのドップラー効果などさまざまな情報から運転中か停車中かを識別している。
8)HomeKit(AirPlay 2)――Wi-Fi接続オンスピーカーに対応。
対応家電をiPhone、iPad、Apple Watch上のホームアプリやSiriを使って操作できるようにするHomeKitは、現在ガレージのドア、サーモスタット(温度調整器)、スマート錠前(ロック)、各種センサー、送風機、窓のシェード、セキュリティ機器、スプリンクラー、エアコン、監視カメラ、ドアベル、空気清浄機、照明、加湿器、電源のオン/オフ、水道の蛇口といったものを制御可能だが、iOS 11では新たにもう1つコントロールできるものが加わる。Wi-Fi接続オンスピーカーだ。
- AirPlay 2:iOS機器には、既に再生音を対応スピーカーやヘッドフォンに転送するAirPlayという技術が搭載されていたが、iOS 11ではこれが進化し、家にある複数のスピーカーを同時選択して転送できるようになる。つまり、家の1階と2階のスピーカーで同じ音楽を楽しめたりするようになる。
- Up Next:AirPlay 2を使って家内にあるWi-Fiスピーカーで音楽を再生する場合、家族や友だちなど複数人で次に再生する曲を決められる機能。同じスピーカーに繋がった複数のiPhoneに、この後に再生予定の曲の一覧が表示される。接続している人は誰でも参加して自分のかけたい曲をリストに加えることができる。
9)Apple Music――世界で2700万人が利用するストリーミングサービス
- 友だちが聞いている音楽:大勢の友だちが最近聞いている曲をアプリ内に一覧表示する機能。また、友人に自分が聞いている曲やプレイリストを共有する機能も追加される。
- MusicKit:他社アプリがApple Musicの音楽を活用するための開発キット。Nike+Run Clubはこれを用いて自動的にApple Music登録曲でエクササイズ用プレイリストを作成、Anchorを使うユーザーはApple Music登録楽曲を使ってDJ気分に浸れる。また、音楽認識アプリのShazamは、認識した音楽を自動的にMy Musicに追加してくれるようになる。
10)キーボード――大きな画面での操作性を向上
- キーボードの右寄せ/左寄せ:大型のiPhoneでも片手で操作がしやすいように、欧文および日本語のキーボードを右寄せ/左寄せできるようになった。
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