新型の第8世代Coreで何が変わる? ポイントを解説(3/3 ページ)
デスクトップでは低価格の選択肢が拡大、ノートは全般で性能が大幅向上。
Optane Memoryがセカンダリドライブのキャッシュにも
16GBと32GBの容量でリリースされていた「Intel Optane Memory」(Optaneは3D Xpoint技術をベースとした次世代不揮発メモリでNANDよりも高速、高耐久をうたう)は、プライマリドライブのHDDを組み合わせることで、OSやアプリケーションの起動速度を高速化する仕組みだった。
これがプライマリドライブだけでなくセカンダリドライブにも利用可能となった。SSDが一般に普及し、128GBクラスのようにOSのみ搭載できればよいという小容量のSSDが手ごろになった現在、特にデスクトップPCではプライマリドライブにSSD、セカンダリドライブにHDDという組み合わせが浸透している。
Optane Memoryがセカンダリドライブにも利用できるようになったことで、プライマリドライブにSSD、セカンダリドライブにHDD+Optane Memoryを組み合わせたストレージ校正でも、大容量なデータ保存用のドライブで転送速度を向上できる。特にセカンダリドライブにゲームデータを保存するような用途では、ゲームの起動の高速化が期待できる。
デスクトップPCだけでなく、ゲーミングノートPCでも大画面モデルを中心にM.2スロット×複数基に2.5インチベイも搭載する拡張性の高い製品があるので、そうした製品でもOptane Memoryを組み合わせることが可能だろう。
Intelでは、第8世代CoreにOptaneを組み合わせたプラットフォームを「Core i+」としてブランディングし、デスクトップ向けではCPUとOptane Memory 16GB版をバンドルしたセットを販売開始した。
単純に転送速度でいえばプライマリもセカンダリもSSDとするのが理想であるが、SSDにはコストと容量の課題がある。データ用ドライブとしてTBクラスで比較をすると、HDD+Optane MemoryのほうがSSDよりもまだまだ安価だ。SSDでは2TB以上の製品選択肢がほとんどないことを考えると、HDD+Optane Memoryの組み合わせのメリットが見えてくるだろう。
デスクトップ向け第8世代Coreのハイライト。CPUの機能、Optaneの機能に加え、中央にAMBIENT COMPUTINGとあり、ここに「Alexa on Windows」と記載されている。「Alexa on Windows」自体は2018年1月のCESの時点で発表済みだが、今回のチップセットの紹介ではオーディオ機能の拡張が挙げられており、この機能に関連するものと見られる
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