「テクノロジー」と「ファッション性」を重視して製品展開――3年目を迎えた中国HuaweiのPC事業:LTEモデルはどうなった?(3/4 ページ)
スマホで定評のあるHuaweiがPC事業に参入して3年目を迎えた。同社のPC事業はどのような展開を描いていくのだろうか。コンシューマービジネス担当COOに話を聞いた。
Androidタブレットは「一定のニーズがある」
―― Androidタブレットについて、世界と比べると日本はマシとはいえ、スマホの画面の大型化が進む中で、市場はそんなに大きくないと考えます。
HuaweiとしてAndroidタブレットはどのように位置付けているのでしょうか。
万COO 弊社のコンシューマー向けビジネスでは、「オールシーンのスマートライフ」をソリューションとして提供したいと考えています。シーンとしては大きく「個人が持ち運ぶ」「自動車に持ち込む」「家庭内で使う」という3シーンを想定しています。
個人が持ち運ぶという観点では、タブレット端末にも一定のニーズはあると考えています。タブレットにはタブレットの強みがあるのです。
大画面で動画の視聴体験も良くなりますし、ちょっとしたオフィスワークもこなせます。私自身の話をすると、仕事の兼ね合いで出張が多いですが、スマホも持ち歩いてはいますが、タブレットも手放せません。飛行機に乗っている時に読書をしたり、メールの確認や返信をしたり、電話会議をする際に資料やプレゼンシートをタブレットで確認したりといった使い方をしています。
特に企業向け(2B)では、タブレットには大きな伸びしろがあると思っています。
グローバル市場において、弊社のAndroidタブレットの出荷台数は世界第3位です。2018年上期のタブレット出荷台数は微減傾向にありますが、弊社は(出荷台数において)20%の成長を実現できました。
「軽くて持ち運びやすい」ノートPCにも注目しているが……
―― 先ほどAndroidタブレットの話が出ましたが、それと同じような使い方をPCでもしてみたいという人もいると思います。
先日、Microsoftが「Surface Go」を発表しましたが、この機種と同じようなサイズ感のモバイルPCに興味ありませんか。
万COO 弊社としても(キーボードの外せる)デタッチャブルPCには注目しています。2年前に発売した初代の「MateBook」は、まさしくそのような製品でした。
社内でも検討や分析はしていますが、このような(デタッチャブルタイプの)製品では、処理能力や稼働時間(バッテリー持ち)に課題があります。(再度製品化するには)これらを解決する必要があります。
―― 最近のHuaweiのPCは「高級セダン」志向のように感じます。「軽自動車」(のようなモデル)があれば、クラウドを介した(PCの)使い分けニーズにも応えられると思うのですが、いかがでしょうか。
万COO ご意見、ありがとうございます。軽量ノートPCに対するニーズは認識しています。
―― Huaweiとして(軽量ノートPCという)ニッチ市場に挑むことはないのでしょうか。
万COO (軽量ノートPCを含めた)ニッチ市場は、常に注目しています。
ただ、社内戦略として、現時点では多くのユーザーに使っていただける(クラムシェルタイプの)ノートPCにテクノロジーやファッション性を落とし込むことに注力したいと考えています。
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