レビュー

アップルの「HomePod」はシンプルであることの魅力を再認識させてくれる製品だった純正AirPlayスピーカーがついに上陸(1/4 ページ)

アップル純正のスマートスピーカー「HomePod」が、ついに日本でも発売される。使って試した「HomePod」から、林信行氏が感じたものは何か。

 待望の「Home Pod」が、ついに日本でも発売になる。既に海外では発売中のアップル製スマートスピーカーだ。


HomePod ホワイトモデル

ついに発売、安心のアップル品質のAirPlay専用スピーカー

 いかにもIoT然としたプラスチックの外装ではなく、「音」そのものを主役にしたような円柱形のボディーに、側面360度をファブリックのメッシュで包んだユニークな外観が特徴となっている。「スペースグレイ」と「ホワイト」の2色があるがどちらも主張は少なく、どんな部屋の風景にも自然になじむのに、近づいてまじまじと眺めたり、そのメッシュのテクスチャーに指で触れたり、光に透かして内部構造のシルエットから、他のスマートスピーカーとは一線を画したたたずまいと造形美を感じさせる。


開封直後、まだシールをはがす前のHomePodを真上から見たところ

HomePodのカラーバリエーションは、ホワイトとスペースグレイが用意されている

 上面にはタッチパネルを配置し、指で真ん中あたりに触れると、内側からiPhoneでもおなじみのSiriのアニメーションが浮かびあがる。

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 ファブリックで包まれた電源ケーブルが伸びてはいるものの、見た目の特徴はそれだけだ。オーディオケーブルを差し込む音声入力端子も、ネットワークケーブルの差し込み口も何もない。

 再生する音楽は、全てアップルのワイヤレス音楽再生技術「AirPlay」を用いてWi-Fi経由でスピーカーに送り込む。

 それ以外の機能やオプションはほとんどないが、その分、設定は簡単に済む。箱から出してすぐに使え、その用途、つまり音楽を楽しむことに関しては、音質も含め多くの人に高い満足感を与えてくれるという大人の製品に仕上がっている。

 気構えず、難しいことを考えず、iPhoneからの音楽を楽しむためのアップルらしい安心クオリティーの製品であり、機能だったりこだわった音響効果だったりとマニアックな要求がある人向けの製品ではない。

 筆者がHomePodを試すのはこれが初めてではないが、今回はレビュー用に2台借りることができたので、2台構成で使うことの魅力についても触れてみたい(実はApple TVにつないで映画やライブ映像を視聴する体験が、1つ残念な問題もあったが、思った以上に良い体験だった)。


HomePodの見た目はきわめてシンプル。側面を覆うのはメッシュ状のファブリック(布地)、上面はタッチセンサー内蔵の樹脂パネルだ
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