レビュー

あまりの軽さに思わず声が出る 約837gの軽量モバイル「LAVIE Pro Mobile」を買って使ってみた(3/3 ページ)

性能はよいが重たいノートPCに悩んでいた筆者がNECパーソナルコンピュータの「LAVIE Pro Mobile」と出会い、購入した。この記事は、そのいきさつを記したものである。

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スペックは下がったがメリットが上回る使い勝手

 LAVIE Pro Mobileを購入してから1カ月。その間、使う予定がなくてもバックパックのPCスリーブに入れて持ち歩いているのだが、軽いため、ほとんど気にならない。「せっかく入れていったのに、使わなかった……」と、がっかりする気持ちがぐっと減った。約1.5kgあるSurface Bookのときは、「持ち出したからには使わねば」という気持ちになっていたのだが。

 イベント会場やカフェなどで腰を下ろし、バックパックから出す際に「よっこらせ」と勢いを付ける必要がなくなった。開いてすぐにキーボードを叩けるようになった(Surface Bookでは本体とキーボードの接触状況次第で開いてから数秒間打ち込めないことがある)。指紋認証センサーのおかげで、顔を背けていてもログインできるようなった。

 日々、このようなメリットを感じている。

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電源ボタンは、指紋認証センサーの役割も果たす。電源を入れる動作だけでログインできるのはスマートフォンみたいでなんだか愉快だ

 キーボードのキーピッチは18.5mmで、窮屈さを感じることなくタッチタイプできる。軽く押し込むと入力できるが、触れただけでは誤作動しないのがいい。キートップはサラサラで、汗ばむ季節でも心地よく使える。

 個人的に残念なのが、右Shiftキーがカーソルキーの外側についているところ。ローマ字入力ではこのキーを使うことはほぼないが、かな入力では「っ」の入力で必ず使うのだ。とはいえ、これは購入前から分かっていたことなので、慣れていくしかなさそう。NECPCの担当者においては、次に同様のコンセプトのノートPCを出す際は、ぜひとも右側のShiftキーの位置にも配慮していだければとお願いしたい次第である。


少し分かりづらいが、キーピッチ。18.5mmくらいあることが確認できる

使う人が少ないからか、右側のShiftキーがカーソルキーの外に追いやられている。右手小指がつりそうになるので、改良をお願いしたい

 入力回りでいえば、Fnキーを押しながらスペースキーを押すとタッチパッドのオン、オフを切り替えられるのは気が利いていると感じた。マウスをつなげて操作したい場合に便利だろう。

 もちろん、どのメーカーでもほとんどのノートPCにはFnキーと組み合わせるショートカットが用意されている。しかし、メーカーによって同じ機能でも組み合わせるキーが異なるし、キートップに機能アイコンが付いていたりいなかったりするし、アイコンのデザインもメーカーによってそれぞれなので覚えづらい。結局、Windowsの「デバイスマネージャー」などで設定するか、タッチパッドに触れるたびに「あっ」と反応しながら我慢して使うかのどちらかになってしまいがちだ。

 でも、LAVIE Pro Mobileなら、誰でも問題なくタッチパッドをオフにできる。なにせキーに“文字で”表示してあるのだ。これなら初見でも戸惑わないし、物忘れが激しくなっても、間違えることはないだろう。


LAVIEシリーズではタッチパッドを「NXパッド」と呼ぶ。Fn+スペースキーでオン、オフを簡単に切り替えられる。スペースキーには「パッドON⇔OFF」と文字で刻印されているので、間違えることはないし忘れても問題ない

 今回はCore i5モデルを選んでみたが、動画を扱わず写真のみを軽く編集するようなわたしの使いかたでは、ハイスペックなSurface Book(Core i7、メインメモリ16GB、512GB SSD)との使い勝手の差はあまり感じられなかった。

 また、「これでUSB PD対応のモバイルバッテリーが使える!」と鼻息を荒くしていた割には、バッテリーの持ちがいいため、モバイルバッテリーの出番はほとんどない。公式サイトではJEITA 2.0基準で約20時間の稼働時間となっているが、実使用でも10時間は余裕で使える印象。電源を確保できない場所で8時間ほど作業しても危うさを感じることはなかった。

 LAVIE Pro Mobileは18W以上の出力を持つUSB PD電源に対応する。万が一、10時間を超えるようなことが予想されるときには、ゆるゆると給電できるcheeroの「Power Plus 5 10000mAh with Power Delivery」のようなコンパクトなモバイルバッテリーを持ち歩けば事足りる。


LAVIE Pro Mobileは15W以上の出力を持つUSB PD対応電源で充電できる。今回試したモバイルバッテリーは18W出力のバッテリーでも、低速ながらしっかりと充電できている

 今回購入したモデルはフルスペック、ハイスペックというわけではないが、持ち歩くことだけを考えたサブマシンとして、本当に買って良かったと思える機種であった。

 ただ……あと少し待てば「PC-8001」40周年記念モデルを買えたのかな、と思うと複雑ではあるが……。

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