10.1型の大画面Googleアシスタント搭載機「Lenovo Smart Display M10」を使ってみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(4/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は10.1型の大画面を備えた、レノボのGoogleアシスタント搭載スマートディスプレイ「Lenovo Smart Display M10」を紹介する。
ビデオ通話機能は高い実用性も、本体の縦置きはやや微妙?
ビデオ通話機能について詳しく見ていこう。本製品はGoogle Duoを用い、対応するプラットフォーム、すなわちiPhoneやAndroidスマホとの間でビデオ通話(ビデオチャット)が行える。利用する電話番号をセットアップ時に指定し、それを使って相手に電話をかけたり、電話を受けたりする仕組みだ。
ビデオチャットの際は、本体を縦置きにすることで画面が自動的に回転し、スマホのインカメラに合った縦向き表示が可能になる。内蔵センサーの種類は特に公表されていないが、挙動からしてジャイロセンサーが搭載されているようだ。
操作は発話/受話ともに音声での操作がメインとなるが、通話の終了時は画面に表示されているボタンをタップするなど、実際には音声操作とタップ操作を併用する格好になる。基本的にGoogle Duoの仕組みそのままで、機能はこなれている印象だ。登録されていない電話番号に掛ける時も、口頭で電話番号を告げるだけでよい。
やや疑問なのは、画面の縦向き表示だ。縦表示は、スマホとのビデオ通話においては確かに有効なのだが、そのためだけに毎回本体を縦置きにするのは手間からして少々考えにくい。それならば相手にスマホを横向きに持ってもらった方が、共に横向きの画面でビデオチャットが楽しめてよいだろう。実用性についてはいまひとつなように感じた。
大画面とカメラ機能を求める人にお勧めできる製品
以上、本製品をざっと使ってみたが、7型モデルのGoogle Nest Hubは、そのコンパクトさゆえ、テーブルやベッドサイドに置けることが魅力なのに対し、本製品は大きな画面サイズを生かして、写真や動画などの迫力のある再生が可能だ。文字サイズが大きいので、離れた場所からでも見られるのは、リビングなどで使うには最適だろう。
その一方で、設置にあたってそれなりの幅と奥行きを確保する必要はあるが、同じ画面サイズでボディーカラーがブラックのEcho Showと比べ、威圧感は意外にない。背面の木目柄は好みが分かれそうだが、これが真っ白だとチープに見えることは確実なので、よいデザインなのではないかと思う。
まとめると、大画面とビデオ通話機能を求める人にお勧めできる製品であり、AmazonのEcho Showと比べた場合は、音声コマンドが画面にテキスト表示されることや、YouTubeに対応しているといった、Google アシスタントファミリー製品ならではの強みに魅力を感じる人向けの製品と言える。
価格は税込2万4624円とそこそこするが、これはEcho Show(同2万7980円)とも同水準で、むしろ妥当なところだろう。ビデオチャット以外では縦置きにできないという仕様はやや疑問を覚えるが、ビデオチャットを使わないユーザにとっては、最初から機能自体がないものと考えればいいだろう。特におかしな挙動もみられず、安心して使える製品と言えそうだ。
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