AMDプロセッサ初搭載、その実力は? 14型薄型ノートPC「ThinkPad T495s」を試す(後編)(2/2 ページ)
レノボ・ジャパンの「ThinkPad T495s」は、ThinkPad Tシリーズの薄型モデルとしては初めてAMDプロセッサを搭載する意欲作だ。レビューの後編では、各種ベンチマークテストを通してその性能をチェックする。
3DMark(3D性能)
T495sのAPUには「Radeon Vega 10 Graphics」というGPUが統合されている。その3Dグラフィックスの性能を見るために、ULの「3DMark」を使ったベンチマークも実施した。
結果は、DirectX 12ベースの「Time Spy」が817ポイント、DirectX 11ベースのゲーミングPC向けテスト「Fire Strike」が2223ポイント、ミドルレンジPC向けテスト「Sky Driver」が7212ポイントとなった。
DirectX 12を利用するハイエンド3Dゲームを楽しむことは厳しいが、DirectX 11世代までの処理の軽い3Dゲームであればこなせる程度の処理能力を備えている。
CrystakDiskMark 6.0.2(SSD性能)
レビュー機にはサムスン電子製のSSD「MZVLB512HBJQ-000L7」が搭載されている。NVMe規格のPCI Express接続で、OPAL(自己暗号化)に対応しているものだ。
この読み書き速度をひよひよ氏の「CrystakDiskMark 6.0.2」で計測した。結果はシーケンシャルリード(連続読み出し)は毎秒3544.4MB、シーケンシャルライト(連続書き込み)が毎秒2995.6MBという結果となった。
この速度は、Serial ATA接続のものと比べるともちろん高速だが、PCI Express接続のSSDとしても比較的高速である。データの読み書きにおいて不満を覚えることはないはずだ。
まとめ:全体的に良くまとまったノートPC
今回レビューしたThinkPad T495sはカスタマイズモデル。用途に応じてスペックを変更できるので、構成によって良しあしが変わる部分もあるが、全体としては良くまとまったノートPCであることは間違いない。本体の軽さや持ちやすさ、ThinkPadのロゴが光る仕掛け、キーボードの打ちやすさなど、いろいろな部分が気に入った。
ただ、筆者が購入するとなると、個人的に使っている一部のソフトがIntel CPUにしか対応していないことがネックとなる。この点、AMDとソフトウェア開発者が一丸となって何とかしてくれないものだろうか……。
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