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全機能をサポートするミドルレンジGPU 「Radeon RX 5600」シリーズの実力は?CES 2020

AMDが、Radeon 5000シリーズのミドルレンジ向けGPUの新製品を4つ発表した。「CES 2020」の基調講演では、デスクトップPC向けの「Radeon RX 5700 XT」に焦点を当てた説明が行われた。その実力は、いかに?

 AMDは1月6日(米国太平洋時間)、GPU「Radeon RX 5000」シリーズの新製品を発表した。今回登場したのは、デスクトップPC向けの「Radeon RX 5600」「Radeon RX 5600 XT」、ノートPC向けの「Radeon RX 5600M」「Radeon RX 5700M」の計4モデルだ。

 同日行われた「CES 2020」の基調講演では、同社のRadeon Technologies Groupでシニアディレクターを務めるラウラ・スミス氏が、新製品の特徴を説明した。


Radeon RX 5600 XTの主な特徴

Radeon RX 5000シリーズの新製品の説明を担当したラウラ・スミス氏(AMD公式動画より)

 今回発表されたGPUは、いずれも7nmプロセスを採用する「RDNA」アーキテクチャーを用いたミドルレンジモデルに相当する。前世代の「GCN(Graphics Core Next)」アーキテクチャを採用する「Radeon RX 590」と比べて最大で2.1倍の「ゲーミング・ワット・パフォーマンス」(消費電力1W当たりの描画パフォーマンス)を実現できるという。「Radeon Software Adrenalin 2020 Edition」の機能も全て利用可能だ。

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2019年12月から配信を開始したRadeon Software Adrenalin 2020 Editionにも対応

GeForce GTX 1660 Tiを超える性能を持つ「Radeon RX 5600 XT」

 基調講演では、「Radeon RX 5600」シリーズのフラグシップモデルであるRadeon RX 5600 XTのパフォーマンスを、NVIDIAのGPU「GeForce GTX 1660 Ti」と比較してアピール。自社調べではあるが、「Call of Duty」などに代表される人気タイトルや「Fortnite」などの主要なeスポーツタイトルにおいて、Radeon RX 5600 XTはゲーミング性能で上回ると紹介された。


人気タイトルにおけるRadeon RX 5600 XTのパフォーマンス

eスポーツタイトルにおけるRadeon RX 5600 XTのパフォーマンス

 Radeon RX 5600 XTを搭載するグラフィックスカードは、1月21日から順次発売される予定となっている。参考価格は279ドル(約3万円)だ。

 一方、その下位に相当するRadeon RX 5600は、2020年第1四半期(1~3月)からパートナー企業のPCに搭載される形で登場する見通しとなっている。その1つであるDellのゲーミングPC「Alienware Aurora Ryzen Edition」では、数週間以内にRadeon RX 5600を搭載する構成が登場する見通しだ。


Radeon RX 5600 XTを搭載するグラフィックスカード。パートナー企業から発売される

Dellの「Alienware Aurora Ryzen Edition」では、Radeon RX 5600を搭載する構成が数週間以内に追加される予定

ゲーミングノートPC向けの「Radeon RX 5600M/5700M」

 Radeon RX 5700MとRadeon RX 5600Mは、ゲーミングノートPCへの搭載を想定したGPUだ。前者はハイエンドモデル向け、後者は1080p(フルHD、1920×1080ピクセル)ゲーミングに最適化したものという位置付けとなっている。

 両モデルを搭載するノートPCは、2020年第1四半期から順次発売される見通しとなっている。その1つであるDellの15.6型ゲーミングノート「Dell G5 15 Special Edition」は、Radeon RX 5600Mを搭載して4月中旬に発売される予定だ。


ゲーミングノートPCへの搭載を想定したRadeon RX 5600MとRadeon RX 5700Mは、2020年第1四半期に登場する

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