この金属ボディーと高い性能は思わず欲しくなる! モンスターゲーミングPC「CORSAIR ONE」を徹底テスト:ゲーミングPCの道(2/2 ページ)
容積が約13Lと小型な金属ボディーに、パワフルな仕様を詰め込んだゲーミングPC「CORSAIR ONE」シリーズ。最新の最上位モデルでベンチマークテストを実施し、その性能を確かめた。
2つのゲームタイトルを使ってフレームレートを測定
続いて、人気のバトルロイヤルゲームである「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)と、配信が始まったばかりの「コール オブ デューティ ウォーゾーン」(以下、CoD WZ)を実際にプレイして、グラフィックスのクオリティーを変えつつフレームレートを測定した結果を考察しよう。
まずはPUBGだが、4Kの設定では平均フレームレートで60fpsを越えたのは「低い」の結果となった。それ以降はダダ下がりとなっているものの、実際のプレイでは「ウルトラ」でも引っかかりがあるかというとそうではなく、何となく重いかな、といった印象だ。しかし瞬時の判断が必要なゲームなため、シビアに見ていくと厳しいのかもしれない。ただしフルHDではウルトラでも平均62fpsなので、きれいな画像でのプレイを十分に楽しめる。
続いてCoD WZだが、PUBGのようにあらかじめ設定された解像度がなく、1つ1つの項目を調整していくため、フレームレート制限とV Syncを無効、フレームレート制限を無制限にした他、以下の項目を変えて測定した。それ以外はデフォルトのままだ。
最高:「テクスチャ解像度」高、「テクスチャフィルターの異方性」高、「テクスチャ品質」高、「シャドウマップ解像度」エクストラ、「バーティクルライティング」ウルトラ
高:「テクスチャ解像度」高、「テクスチャフィルターの異方性」高、「テクスチャ品質」高、「シャドウマップ解像度」高、「バーティクルライティング」高
中:「テクスチャ解像度」通常、「テクスチャフィルターの異方性」通常、「テクスチャ品質」高、「シャドウマップ解像度」通常、「シャドウマップ解像度」通常、「バーティクルライティング」通常
低:「テクスチャ解像度」低、「テクスチャフィルターの異方性」低、「テクスチャ品質」低、「シャドウマップ解像度」低、「バーティクルライティング」低、「スクリーンスペースリフレクション」低4
CoD WZのフレームレートを測定してみると、解像度などを変更しても大きく値が変わることがなく、平均値を取ったときに解像度による差が見られる以外は、ほぼ似たような値になっているのが興味深い。
4Kであっても平均フレームレートが60fpsを割っている状況だが、最高画質でも最大値で70fpsが出ていることからも分かるように、それほど大きなプレイ体験の差は見られなかった。CoD WZも同様に、フルHD環境では最高の解像度でも平均フレームレートが100fpsを越えているので、特に気にする必要はない。
なお、PUBGもCoD WZもそうだが、4Kの解像度を求めるよりも、フルHD環境でリフレッシュレートの高いディスプレイでプレイする方が高い満足度を得られるのは、PC USERの読者ならお分かりいただけるだろう。しかも、4Kでは60Hzのディスプレイがまだまだ主流であり、60Hz以上になると価格も跳ね上がる。
それならば、フルHDでも240Hzなどのリフレッシュレートを持つディスプレイでプレイする方が、最高のゲーム体験を得られるのは間違いない。本製品であれば、その欲求を全て満たしてくれるだろう。
やっぱり高級PCはいいよ! ママン
以上、CORSAIR ONEの優れた性能を見てきたわけだが、本体価格はAmazonで46万円を上回る(4月17日現在)だけに、見た目も内部もしっかりと作られているPCだ。小型なボディーであるにもかかわらず内部へのアクセスも比較的簡単で、ストレージやメモリなどは、自分で購入したパーツにカスタマイズできるし、グレードアップの余地が残されているのも魅力だ。
本体の設置面積も一般的なミドルタワーケースよりも小さいので、置き場所を選ばない。水冷システムのため、動作音も本当に静かだ。前面にあるRGB LEDをチューニングしてゲームプレイ中はハードに、普段はゆったりとした気分を演出するのもありだろう。
「ここはいっちょ気合を入れて高いPCを買うぜ!」というときには十分選択肢に入るし、CPUやGPUのグレードを下げたモデルも用意されている。ただ、末永くこのボディーを活用するならば、できれば上位構成のモデルを選んでおきたい。あこがれのCORSAIR ONEをいつの日か手に入れて、最高といえる環境でゲームを楽しみたいものだ。
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